【談話】
2017年度予算成立と国税通則法改悪に抗議する
2017年3月28日 全国商工団体連合会 事務局長 岡崎民人
3月27日、自民、公明与党が2017年度予算と国税通則法に国税犯則取締法を編入させる法律を成立させたことに、断固抗議する。
2017年度予算は、「森友学園」への不当な国有地売却問題の全容を明らかにしないまま、社会保障の自然増分を削り、国民負担を増やす一方で、無駄な公共工事や軍事費を増大させることは、社会福祉の増進を定めた憲法に反している。
また、「所得税法等の一部を改正する等の法律」には、国税通則法(通則法)に国税犯則取締法(国犯法)を編入することが含まれており、任意調査と強制調査の境があいまいになりかねない。「扇動罪」を規定する罰則が弾圧法規として活用される危険性もある。しかも、付帯決議には、納税者の人権尊重については一言も触れられていない。
いまでも、任意調査でありながら、内観調査(おとり調査)や、納税者の承諾なしの反面調査、「動向確認」と称する偵察行為など、納税者を犯罪者扱いする不当な調査が行われている。
個人の尊厳を守る立憲主義の立場を投げ捨て、納税者の権利憲章の制定を拒みながら、通則法の大改悪を行うなど断じて許すわけにはいかない。
民商・全商連は、この改悪に抗議し、納税者の権利を守る運動のさらなる発展をめざして奮闘するものである。
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