全国商工新聞 第3342号2018年12月24日付
「改憲阻止や消費税増税中止など、活発に議論を」と呼び掛ける全婦協の塚田豊子会長
全商連婦人部協議会(全婦協)は12月9日、第2回常任幹事会を開きました。常任幹事会決議案や第32回総会のまとめなどを確認。消費税増税・改憲阻止、所得税法第56条廃止の世論を広げながら、「全国業者婦人の実態調査」(来年5~7月)と「第16回全国業者婦人決起集会」(同9月下旬予定)を成功させようと意思統一しました。
塚田豊子会長が「改憲阻止や消費税増税など、話してほしいことがたくさんある。活発な議論を」とあいさつ。土井淳子事務局長が「所得税法第56条廃止を展望し、大増税・改憲阻止の宣伝・対話を広げ、仲間増やしをすすめよう」とする決議案を提案しました。
全体討論では、消費税10%阻止の運動について発言が相次ぎました。「地域の女性を集めて学習会をした。今までの増税とは違うと分かってもらえたのでは」(滋賀)、「湖東京至税理士の講演を聞き、地元の仲間にその中身を話した。絶対に止められると伝えた」(山梨)、「2%くらいだから消費税を上げてもいいという人には、日常に密着した内容で物価が上がっていくことを話すと分かってもらえる」(佐賀)などの経験をはじめ、目立つ宣伝グッズなども紹介されました。
仲間づくりについても「全婦協総会に向けて頑張った余波が続いている。ニュースで婦人部の活動を見て入部したいと言ってきた人も。婦人部の仲間が誰なのか知ってもらうためにも、新入部員歓迎会が重要」(東京)、「民商の支部長が部員拡大をすすめているところもある。民商と協力して、名簿を整理。民商全体で婦人部未加入者に声掛けできる体制づくりに力を入れていく」(福岡)などの発言が。「補助金を獲得した婦人部の仲間の話をみんなで聞いた。頑張る姿に、中小業者は営業を続けることが社会貢献だと実感」(長崎)など経営交流の話も出されました。
土井事務局長は、まとめ報告で、春の運動の強調点として、(1)消費税増税阻止の運動=学んだことを力に世論を広げること(2)部員拡大=名簿を整理し、訪問・対話でつながりを強め、ニュースを発行して活動を知らせること-を中心的に取り組んでいくことを提起。「業者婦人のエネルギーを発揮し思いを広げるために、各県連と相談しながら打って出よう」と呼び掛けました。
常任幹事会では、日本共産党の大門実紀史参院議員を迎えて、所得税法第56条廃止に向けた懇談も行いました。大門議員は、統一地方選挙(4月)、参院選挙(7月)を控えて、議員たちに声が届きやすくなっているとし、「今が運動を広げるのに重要な時」と強調。「財務省は『所得分割のおそれ』を理由に56条廃止に難色を示してきたため、女性差別という主張が響きにくかった。働いている事実を所得税法が認めないというのは許されるのか、と問うことで変化が起きてきた」と指摘しました。
参加者から「何度掛け合っても進まない自治体がある」などの悩みが出されると、大門議員は「採択自治体数を増やすのが大切。小さな自治体にも請願を働き掛けるなど、エネルギーの使い方を工夫して」とアドバイス。「採択自治体の数が増えることで、国会での扱いも研究から検討課題へと変わっていった。共産党の議員にあらためて内容を理解してもらうため、各地で懇談をしてほしい」と呼び掛けました。