<所得税法56条廃止を求めて>
働く喜び増える社会を 内閣府の公聴会で訴え=京婦協
女性躍進の経済的基礎に
京商連婦人部協議会(京婦協)は9月9日、内閣府が主催する「第4次男女参画基本計画策定にあたっての基本的な考え方」についての京都公聴会に参加しました。水野恵美子会長はじめ4人が参加し、十河恵美子副会長が発言しました。
基本計画では「多様な生き方、働き方を可能にするための支援」の項で、「女性が自営業の家族従業者として果たしている役割が適切に評価されるよう、税制等の各種制度の在り方を検討する」「就業環境に関する調査を行うことを検討する」など自営業等における就業環境、税制改善について明記しています。
十河副会長は、所得税法第56条について、「妻や子が一人前と見なされず働き分を給料として認められない差別的税制。年間86万円や50万円で一人の人間としてどうやって生きていけるのか」と訴え。56条は戦前の家父長制度のなごりで、女性に対する明らかな差別と人権問題であること、国連でも問題視されていることを指摘しました。
その上で「56条の廃止とともに、家族一人ひとりの給料を必要経費として認める施策を作ってほしい。働く意欲も増し、好きな商売も続けられ、女性が躍進できる経済的基礎となる」と重ねて要望しました。
これに対して、計画策定専門調査会の一人は「難しい問題ではあるが、考えていかなければならない」と回答。他都府県での公聴会でも第56条廃止の声が出ていることが明らかにされ、働き掛けをさらに強める必要があることを実感する場になりました。
参加者は「公聴会で意見を聞いてもらえてよかった」と元気に。今後も運動を頑張っていく意欲が湧いていました。
全国商工新聞(2015年11月2日付) |