56条廃止めざし 意見書採択へ奮闘=滋賀県婦協
所得税法第56条廃止に向け、具体的に運動を学んだ滋賀県婦協の学習会
9月議会で、所得税法第56条廃止の意見書採択を実現しようと、全国の県連婦人部協議会(県婦協)は学習会や議員との懇談に取り組んでいます。10月15日に開催される、全商連婦人部協議会(全婦協)の業者婦人決起集会の成功も視野に入れ、「今年こそ」と意気盛んです。
業者婦人決起集会へ 学習会で行動決意
滋賀県婦協は7月26日、全婦協の大石会長を講師に、所得税法第56条廃止の運動を推進するための学習会を開きました。
学習会では(1)全自治体に請願・陳情を出す(2)業者婦人一人ひとりが生の声を出す(3)56条廃止と要求運動と組織建設を一体化させる(4)婦人部活動を知らせるニュースをつくる―など学びました。参加者からは「結婚してアパートを借りるとき、夫が専従者だったため所得証明が出ず困った」「交通事故で入院したとき、専従者控除がベースになった保険金算定となり怒りがこみ上げた」など経験が語られました。
参加者は「大石会長に来てもらったことだし、今年こそ採択を」と決意を固め、さっそく自治体への申し入れを始めています。
▼所得税法第56条とは
業者婦人など家族従業者の「働き分」を必要経費として認めず、申告の仕方で不当に差別するもの。白色申告では、配偶者は年間86万円、その他の家族は50万円の控除しか認めておらず、社会的にも経済的にも自立できない状況を生んでいます。
世界の主要国では「自家労賃を必要経費」として認め、家族従業員の人権・人格、労働を正当に評価しています。
全国商工新聞(2015年8月31日付) |