56条廃止意見書採択 北海道当別町=北海道・札幌北部
北海道当別町は3月議会で、所得税法第56条廃止を求める意見書を採択しました。札幌北部民主商工会(民商)婦人部が12月議会に陳情書を提出し、継続審査になっていたもの。婦人部員が傍聴に毎回参加し、議員との距離を縮めて勝ち取りました。
所得税法56条の学習をする札幌北部民商の婦人部員
委員会では、青色申告会の役員をしている議員が「第56条、第57条の両規定間において不公平感があるのは否めない。制定当初と比較すると、社会情勢による就業形態などが大幅に変化、多様化している」と指摘。「生計を一にする親族に支払う対価であっても、一般的な必要経費の要件を満たし、不相当に高額でない限り、事業等の必要経費として控除することを認めてもよい」と発言するなど理解が広がりました。
その結果、全会一致で採択され、3月18日の定例議会最終日に委員会提案のとおり採択されました。
当別町には、今まで北海道連婦人部協議会が郵送で陳述書を送っていましたが、今回は婦人部員が訪問して申し入れました。12月議会で継続審査になってからは「自分たちで出した陳述がちゃんと話し合われるよう、最後まで見届けよう」と計4回の委員会に、延べ21人の婦人部員が傍聴し、趣旨説明などにも立ちました。当初よそよそしい雰囲気だった議員も、回を重ねるごとに表情が和らぎ、「頑張っているね」「また来たね」と声を掛けられるようになりました。
今回先頭に立った役員はみな、陳情や傍聴などは初体験。就任して半年の長谷川静江婦人部長は「何度も通って、採択は『対話と行脚』と実感した。全国で勝ち取っている採択の大変さも理解できた。みんなで勉強し、他民商婦人部と協力して、札幌市での採択をめざしたい」と決意を語っていました。
全国商工新聞(2015年4月20日付) |