所得税法56条廃止へ 全会一致で意見書採択=岩手・久慈
久慈市議会に請願書を提出する久慈民商婦人部員(左側)
岩手県久慈市は先ごろ、久慈民主商工会(民商)婦人部が提出した、「所得税法第56条の廃止を求める」請願書を全会一致で採択しました。
婦人部では昨年11月、久慈市議会に請願書を提出。八重櫻友夫議長と教育民生委員の下川原光昭委員長が応対する中、熊谷しお子部長=自動車板金・整備=が請願を読み上げました。また、10月に開催された「全国業者婦人決起集会」での国会議員要請行動で、岩手県選出議員の3人が紹介議員になったことや請願署名を約500人分提出したことを報告しました。議長から「まだまだ、勉強不足で詳しく知らないこともある。委員会で詳しく説明してほしい」と言われ、12月13日の委員会で請願内容の説明を行うことになりました。
婦人部は56条の勉強会を開き、想定問答も行いながら学習。全国業者婦人決起集会の参加者=養鶏=が委員会で説明することになりました。当日、緊張しながらも、「家族従業者は、24時間365日働いている。家業の合い間に家事や育児、家族の介護もこなして必死に家業を支えているのに働き分が認められないのはおかしい」と訴えると、場内の議員から「56条は時代遅れの法律だから廃止すべきだ」と後押しされる場面もありました。
「なぜ青色申告にしないのか」という質問にも、「私たち業者には、商売の実態に合った申告を選ぶ権利がある。青色申告は特典として青色専従者給与を必要経費として認めているが、これは差別だ」と胸を張って反論しました。業者婦人の切実な実態が告発され、委員会では全会一致で採択に。本会議でも全会一致で採択されました。傍聴していた婦人部員たちは、肩を抱き合って喜び合いました。
全国商工新聞(2014年2月24日付) |