所得税法56条見直しを 意見書を採択=埼玉・北本市
埼玉県北本市議会は昨年12月議会で、埼玉・桶川北本民主商工会(民商)婦人部が提出した「所得税法第56条の見直しを求める意見書」を全会一致で採択しました。9月議会で不採択になっていたため、2度目の挑戦でしたが、県内では桶川市に続いての採択です。
小泉慶子部長=建築=ら婦人部役員は「2自治体での採択が全国の仲間の力になればうれしい。全国で採択自治体を積み上げ、56条廃止へ国を動かしていきたい」「採択はゴールではない。これからも県内の民商婦人部と協力して頑張っていきたい」と決意を語ります。
9月18日、北本市議会総務委員会で2時間に及ぶ審議の結果、賛否同数で議長採択により不採択に。総務委員会から「税法のさまざまな不利益や矛盾について勉強させてもらった。国に対して『廃止』ではなく『見直し』で提出してみては」と意見が出され、12月議会では「所得税法第56条の見直しを求める意見書」として提出し、12月14日に採択されました。
婦人部では「『見直し』での採択は不十分だったかもしれないが、多くの署名を集め56条廃止の運動をもっと広げたい」と話し合いました。
▼所得税法第56条とは
日本の所得税法は、業者婦人など家族従業員の「働き分」を必要経費として認めず、申告の仕方で不当に差別するものになっています。白色申告では、配偶者は年間86万円、その他の家族は50万円の控除しか認めておらず、社会的にも経済的にも自立できない状況を生んでいます。
世界の主要国では「自家労賃を必要経費」として認め、家族従業員の人権・人格、労働を正当に評価しています。
全国商工新聞(2013年2月4日付) |