税務署に応対するのは私たち 業者婦人が税調対策=岡山
国税通則法が改悪され、業者婦人の間にも税務調査が変わることへの危機感が高まっています。岡山民主商工会(民商)婦人部では、業者婦人同士が集まって、対策学習会を開き、記帳の大切さを実感しました。
婦人部独自で作成した「負けるな!!改悪・国税通則法」ファイル
「繰り返し、何度でも学習しよう」-。岡山民商婦人部は11月23日、「改悪国税通則法の学習会」を開き7人が参加しました。
業者婦人から「税務署員が来て最初に対応するのは私たち。パニックにならないように学びたい」との要求が上がり、学習会を計画したものです。
事前通知が法制化されたことや税務署員の質問検査権が拡大されたことへの対策を学ぶとともに、税務調査を経験した部員から話を聞きました。
事前通知もなく税務調査が始まった部員は「突然、署員が来て驚いた。書類を取りに行こうとしたら、家の奥まで入ってきて怖かったが、民商の仲間が立ち会ってくれて心強かった」と教訓を語りました。
「自主記帳は税金対策だけでなく、元請けとの価格交渉でも記帳しておけば数字で主張ができる」との意見に、「記帳が商売を守る」ことを再確認しました。
また、「もしもわが家が消費税課税業者になったら」と題し、それぞれの売り上げ見込み額に基づいて消費税の申告書を作成しました。算出した税額を見て「5%でこんな金額なのに、10%になったら払えるわけがない!」と怒りの声が相次ぎました。
消費税増税やTPPの問題などにも話題は広がって、政治を変えようとの声も上がり、有意義な学習会となりました。
婦人部では「負けるな!! 改悪・国税通則法ファイル」を独自に作成。「税務調査についての10の心得」と事前通知のチェックシートを入れ、毎年の申告書が保管できるように工夫しました。来年1月に全部員に配ることにしています。
全国商工新聞(2012年12月17日付) |