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「56条廃止」自治体で相次ぎ請願採択
所得税法第56条の廃止を国に求める請願書などが、地方自治体で次つぎに採択されています。婦人部の役員らが議会や議員に粘り強く働きかけ、世論と運動を大きく広げています。
府中、三次、世羅でも 広島県内婦人部提出の請願書 「うれしい」と歓喜
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府中市議会に陳情書を提出する府中民商婦人部の役員ら |
広島県内の民主商工会(民商)婦人部は12月議会に向けて「所得税法第56条廃止を求める」請願書などを提出し、府中市、三次市、世羅町で採択されました。尾道市、庄原市に続く採択です。
いち早く吉報が届いたのは府中市です。府中民商婦人部が提出した4項目の陳情のうち、所得税法第56条廃止を国に求めることをはじめ2項目が12月16日、賛成多数で採択されました。府中民商では昨年11月に陳情書を市議会に提出。その後、市議会議長と懇談し、12月1日には陳情書の説明と賛同を得るため会派を回りました。
M部長は「私たちの要求が認められてとてもうれしい。業者婦人の地位向上のため、今後も働きかけていこう」と喜びをかみしめています。
三次市も同請願書が12月19日、市議会本会議で賛成多数で採択されました。S婦人部長らが市議会議長を訪問、庄原市の意見書採択や全国的にも運動が発展し、世論が広がっていることを訴え。会派訪問では「請願をよく読んでみる。考えの一つとして理がある」と賛同の声が寄せられました。
また、世羅町でも同要望書が12月19日に町議会で採択され、国に意見書を上げました。
尾道民商のH婦人部長と県婦協のY会長ら5人は昨年11月に世羅町役場を訪問し、町長、議会運営事務局長、共産党市議と懇談。「農家の後継者でも専従者給与は年間50万円しか認められない」「車のローンが組めなかった」「子どもを保育園に入れられなかった」など実態を訴えました。議会運営事務局長からは「56条については重々理解している。われわれも努力する」と力強い回答を得ていました。
滝沢村も本会議で 岩手県婦協 県議会など継続審議
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県議会議員と懇談する岩手県婦協の役員 |
岩手県連婦人部協議会(県婦協)は先ごろ、12月県議会と6市町村議会に「所得税法第56条廃止を求める」請願書を提出。日本一人口の多い村、滝沢村で採択され、県議会と久慈市、野田村が継続審議になりました。
滝沢村では、請願が審議される総務常任委員会に紹介議員になった日本共産党の武田猛見議員が出席し、趣旨説明や質疑応答をしました。「青色申告や法人化すればいいのでは」との意見に「申告の基本は白色申告であるはず。法律に基づいて配偶者の給与も経費として位置づけられないとおかしい。特典で認められても意味がない。この村は農業従事者も多く、人権にかかわる問題」と説明し、賛成多数で採択され、本会議では議会発議の提案で、請願は「みなし採択」となりました。
また、県議会では総務委員会で審議され、継続審議になりました。「所得税法56条」が分かりづらいという意見が出され、委員会の意向として請願提案者との懇談が要請され、県婦協のM会長ほか3人で総務正副委員長と懇談しました。
開口一番、委員長は「盛岡税務署に聞くと、白色申告の脱税を予防する役割があるんだそうで、皆さんも青色や法人にすればいいのでは」と主張。M会長は「税額の問題ではなく、基本的な人権問題」と説明しました。また、業者婦人の実態なども話しながら和やかに懇談しました。
委員長が「所得税法56条をもっと勉強させて下さい」と、県議会議員全員に全商連婦人部協議会(全婦協)の資料を配ることを申し出、県婦協は農協婦人部など他団体への働きかけを強め賛同団体を増やすことを確認し合いました。
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