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  トップページ > 全商連とは > 調査> 全国商工新聞 第2900号 10月26日付
 
調査 実態調査
 

09下期・営業動向調査=研究所


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東京都大田区の町工場では
さらに厳しい経営になっています

 「売上・利益は底ばい、金属・機械製造は底抜け」―。全国商工団体連合会(全商連)付属中小商工業研究所が行った「09年下期・営業動向調査」では、経済・金融危機以降、依然苦境が続く中小業者の実態が明らかになりました。調査期間は8〜9月、全国の民商会員から選ばれたモニター679人の回答を集計したものです。

 売り上げ動向は前年同期以降に急速に悪化したまま底ばいを続け、改善の兆しは見られません。売上DI(売り上げが「増えた」割合‐「減った」割合)は▲71・6(前回▲71・7)と、前期比大幅下落となった前回同様、7割超の業者が売り上げ減に苦しめられています(以下、文中のカッコ内の数値は前回の数値)。中でも、「減5割以上」が14・0%(12・1%)、「減3割以上5割未満」が12・4%(10・9%)と、4分の1超が大幅な下落と回答。前回調査で倍加した「減5割以上」はさらに増え、悪化に歯止めがかかっていない状態です。

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 利益DI(利益が「増えた」割合‐「減った」割合)は▲74・5(▲76・2)とわずかながら改善傾向をみせたものの、「減5割以上」が14・6%(13・2%)と売り上げ同様、深刻な事態です。とりわけ金属製品・機械器具製造業では売り上げが前年同期比で「増えた」との回答はわずかに1人、売上DIは▲90・2(▲82・3)となり、底抜け状態です。

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 販売単価・マージン動向では前年同期比で「上がった」が4・5%(5・7%)と減少する一方、「下がった」が45・5%(44・8%)と増加、中小業者の利益確保は困難を極めています。「指し値で、これでできなければいいよと、単価はめちゃくちゃに下がっている」「受注減の中、仕事の取り合いで単価をどんどん切り下げてくる」(金属・機械器具製造)など、受注できても利益の保証のない現実が寄せられています。
 「資金繰りの状況」では「余裕ができた」「普通(まあまあ)」の回答が前回からわずかに改善している一方、「見通しが立たない」15・5%(15・3%)、「返済が滞っている」5・6%(5・5%)と引き続きと深刻な状況です。取引金融機関の対応では「これまでより良くなった」は2・1%(2・9%)と減少、「新規融資拒否」は5・9%(3・7%)と増加しています。積極的な融資が求められる状況にもかかわらず、金融機関の対応は総じて改善が見られません。「個人の口座より借り入れでやりくり。廃業も視野」(金属・機械器具製造)などの悲痛な叫びも寄せられています。
 経済産業省が9月に発表した「第117中小企業景況調査」によると、全産業の売上額DI・経常利益DIともに回復傾向を示しており、「中小企業の業況は、持ち直しの動きが見られる」としています。同調査は9人以下の零細企業が対象になっておらず小規模な業者の動向を反映していません。小規模な業者に対する速やかな救済策は待ったなしの状況です。


 
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