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全商連08年上期営業動向調査
原油、資材、穀物高騰が直撃
需要低迷で「転嫁」困難
利益減は7割に迫る |
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10人中8人が「原材料・仕入」の高騰に苦しみ、利益減は7割に迫る―。中小業者の厳しい経営状況が全国商工団体連合会(全商連)の「08年上期営業動向調査」で明らかになりました。調査は、全商連付属中小商工業研究所が3月に実施したもの。全国のモニター(民商会員で構成)840人の回答を集計、このほどその結果がまとまりました。
「ガソリン代が1・5倍」(運輸業)、「綿製品、毛製品の仕入れ価格がジリジリと値上がり」(衣料品小売業)、「牛肉、豚肉も値上がり。営業が難しい」(一般飲食業)‐。原油、資材の高騰に、穀物の急騰が重なって、「原材料・仕入値」が「上がった」との回答は、うなぎ上りに上昇。
今回調査では、「上がった」が76・2%(前回比11・7%増)と、8割に迫りました。
業種別では、すでに04年上期から資材高騰に苦しむ金属・機械器具製造業が80・7%と高止まっているほか、宿泊・飲食業83・7%(同31・0%増)、食料・繊維・木製品・印刷関連製造業81・1%(同11・7%増)、流通・商業77・9%(同19・5%)と、業種を超えて激増しました。
単価引き上げへギリギリの努力
国内需要の低迷もあって、全体として値上り分の「転嫁」は困難。
07年上期を境に、「単価・マージン」が「下がった」との回答は増加し、36・5%に上りました。
これらを反映して、「利益減」は67・6%(同1・6%増)と6割を大きく超えました。
原油、資材、穀物高騰の対応で政府は、救済だけでなく、問題解決に向けた抜本策をとることが求められます。
一方、「単価・マージン」が「上がった」との回答はこの間、増加基調。05年上期との比較では倍の7・4%となりました。
「この間の経営対策」でも、「販価(単価)引き上げ」13・2%(同3・3%)、「営業活動強化」18・9%(同3・4%)と積極的な対応も増えています。
「原材料・仕入値」の長期上昇の中、我慢の限界に達する中小業者の対応が2極分化する傾向がうかがわれ、「単価・マージン」引き上げの動きを拡大する重要さが浮き彫りになっています。
建築確認厳格化
消費税の影響も
「受注が急になくなってきた」(総合建築業)、「建築確認がおりるのが遅く、予定が立たない」(土木工事業)など、建築確認審査の厳格化による影響を訴える声も目立ちました。
「利益が薄くなっている中、消費税を払うのはとても痛い」(設備工事業)をはじめ、消費税の痛税感を訴える声も多数寄せられました。
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