中小業者・国民生活応援で、バイ・バイ・アベノミクス
アベノミクスの継続を掲げて総選挙をたたかった安倍政権。自民党は小選挙区制の下で291議席を獲得しましたが、公示前から議席を減らしました。国民・中小業者は“この道”を信任したわけではありません。投票直後の世論調査でも「アベノミクスで景気がよくなると思わない」が62.8%を占めています(共同通信)。アベノミクスで日本の経済と国民・中小業者の営業と暮らしはどうなったか、経済を立て直すには何が必要か、別の道を探ります。
消費税10%中止し中小業者の振興を
安倍政権はデフレ経済からの脱却、経済の再生を掲げ、三つの経済政策「3本の矢」を放ちました。その中心は大企業や富裕層への支援策。大企業がもうかれば、いずれは国民・中小業者の暮らしと経営も良くなるというものです。
しかし、大企業は内部留保をため込み設備投資は伸びず、非正規雇用の増大で実質賃金は16カ月連続で減少。そこに昨年4月から消費税率が8%に引き上げられ、落ち込んだ個人消費は回復しないままGDP(国内総生産)は2期連続マイナス。中小業者は消費税増税と円安の影響で資材などが高騰し、ダブルパンチを受けています。日本経済は回復するどころか、立ち行かなくなっています。
中小業者・国民には消費税増税を押し付ける一方、財界の要求に応えて法人税をさらに引き下げようとしています。景気がどうなろうと、2017年4月には消費税率10%への引き上げを断言しました。今後、「地方創生」と称して、地方にも大企業が活動しやすい自治体づくりを競わせようとしています。
国民・中小業者の暮らしと経営を良くし、日本経済を循環させるため、いま何が必要か。消費税率10%への引き上げを中止する、法人税の引き下げをやめて応分の負担を求める、小企業・家族経営を応援する、正規雇用を増やして賃金を大幅に増やす-など国民・中小業者の暮らしと経営を第一に考える政策が求められています。
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全国商工新聞(2015年1月5日付) |