衆院予算委員会地方公聴会で業者の実態を陳述
衆院予算委員会の地方公聴会で陳述する大商連の三谷会長
衆院予算委員会の地方公聴会が2月19日、大阪市内で開かれ、全商連副会長で大阪商工団体連合会(大商連)会長の三谷信雄さんが陳述人として出席。15人の衆院議員を前に、中小業者の実態と予算への意見を述べました。
三谷会長は「個人の努力では限界。本業で食べていけない人が60%に達している。生活ができる業者は35%しかいない」と、全婦協が実施した09年業者婦人実態調査を紹介。
中小業者の倒産が中小企業集積地のネットワーク力を低下させ、日本の高品質で安心、安全、信頼性の高いものづくりが危機的状況にあると指摘し、「ものづくりは、計算だけでなく音や色、においなどが重要で、そうした技術の伝承は今日、明日すぐにできるものではない。もう待っていられない状況」と訴えました。
その上で三谷会長は、中小企業予算の1兆円への増額をはじめ町工場の家賃など固定費の補助、住工混在地域への対策、中小業者の社会的・経済的役割を軸にした中小企業憲章の制定など中小企業対策を強く要求。営業と生活に欠かせない事業所や自宅、売掛金差し押さえなど、納税者を犯罪扱いする税務調査の被害が横行している実態にも触れ、「納税者権利憲章」の制定を求めました。
消費税についての議員質問に対し「中小業者にとっては転嫁ができず、自腹を切る悪魔のような税金だ」と、廃止を求めました。
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