【抗議声明】
「集団的自衛権行使容認」閣議決定の撤回と安倍政権退陣を求める
2014年7月1日
全国商工団体連合会 会長 国分 稔
東京都豊島区目白2-36-13 電話03-3987-4391
安倍内閣は7月1日、多くの国民の反対の声を無視し、集団的自衛権の行使を容認して解釈で憲法を変える閣議決定を強行しました。憲法9条を根本から破壊し「戦争する国」へ向け無限定の武力行使に道を開く暴挙にほかなりません。民商・全商連は、満身の怒りを込めて抗議し、撤回を求めるとともに、安倍内閣の退陣を求めるものです。
「閣議決定」は、集団的自衛権に加えて集団安全保障の軍事的参加への「抜け道」まで盛り込み、他国間の戦争への参加を政府の判断で行えるかのような表現を持ち込んでいます。憲法9条は、集団的自衛権はもとより、武力の行使そのものを認めていません。ときの政権担当者が「解釈」で憲法9条を事実上なきものとし、立憲主義を否定する前代未聞の暴論は、民主主義国家の自殺行為であり、断じて認めることはできません。
安倍政権は、日本をとりまく安全保障環境が変化していると繰り返し、非現実的な架空の事例を並べ、国民を脅しています。平和外交による紛争解決の努力をするのが政府の役割にもかかわらず、武力での解決をめざすこと自体が、政権の好戦的態度を露呈しています。アジア諸国はもとより、世界各国が警戒心をあらわにしているのは当然です。第2次世界大戦でアジアに進出し、2000万人もの尊い命を犠牲にした反省の上に立ってつくられた憲法9条を生かし、世界との信頼関係を築いてきた国民の努力を台無しにし、日本の「国益」を大きく損なうものです。
集団的自衛権行使容認反対のたたかいは、急速に広がっています。各種世論調査で「容認反対」は6割に達し、自治体反対決議も190議会を超えています。憲法を守らず国民の総意を無視する内閣は、国民の代表とは言えません。与党として不正な閣議決定を推進した公明党の責任も重大です。
民商・全商連は、憲法の原則を守り発展させ、平和な社会をめざして運動してきました。その歴史と伝統をうけつぎ、広い国民のみなさんとの共同をさらに広げ、集団的自衛権行使容認、武器輸出三原則緩和、秘密保護法など、憲法を破壊するあらゆる動きを阻止するため、たたかいぬく決意を表明するものです。
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