社会保障と税の一体改革大綱の閣議決定に断固抗議する (事務局長談話)
2012年2月17日
全国商工団体連合会
事務局長 岡崎民人
民主党・野田内閣は17日、消費税率を2014年4月に8%、2015年10月に10%に2段階で引き上げることを盛り込んだ「社会保障と税の一体改革」大綱を閣議決定した。
この大綱の内容は、年金・医療などの社会保障を削減し、際限のない消費税増税に道を開くものであり、まったく道理がない。全商連は、消費税増税と社会保障改悪に断固反対するとともに、消費税増税反対の多数の国民世論を無視し、閣議決定を強行したことに対し厳しく抗議する。
また、消費税の増税は、中小業者の廃業・倒産が激増し地域経済に深刻な影響を与え、震災復興の妨げになることは明らかであり、日本経済をどん底に突き落とす大増税計画の撤回を求める。
野田首相は一体改革とあわせて、公務員給与の削減と比例定数削減を実行し「自ら身を削る」としているが、大型開発や軍事費には手をつけず、年間320億円にも及ぶ政党助成金は受け取り続けている。「身を切る」というのなら、政党助成金を廃止し、富裕層や大企業への応分の負担を求めることこそが必要である。
政府・与党は法案成立のための与野党協議を呼びかけ、自民党・公明党との密室協議を行おうとしている。これは、議会制民主主義を根幹から脅かすものであり断じて許されない。
そもそも民主党は、消費税増税を4年間は行なわないことを公約して政権についた政党であり、消費税の増税は一度も国民の審判を受けていない。
全商連は、消費税は中小業者にとっては価格に転嫁ができず、自腹を切って払う営業破壊税であり、景気を悪化させる最悪の税制であることを明らかにするとともに、国民各層との共同を広げ消費税増税、社会保障の改悪を阻止するため、全力でたたかうことを表明する。
以上
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