【声明】野田総理のTPP参加表明に断固抗議する
2011年11月11日
全国商工団体連合会
事務局長 岡崎民人
野田首相は11日、環太平洋連携協定(TPP)交渉参加を表明した。国民に十分な説明もせず、アメリカにつきしたがって暴走する姿勢に対して、われわれは満身の怒りをもって抗議するとともに、その撤回を求めるものである。
この間の179回国会での審議などを通じて、TPP参加は、被災地の復興の妨げになること、農業と食料生産が破壊され国土・環境の保全も危うくなること、医療・金融保険・政府調達などあらゆる分野でアメリカの要求がごりおしされ国民の利益が大きく損なわれること、さらに一層の海外進出と産業の空洞化をもたらし中小業者と地域経済にとって重大な影響をもたらすことなどが、明らかになってきている。
農林水産業などの第一次産業に関連する諸団体はもちろん、医療、建設、中小業者団体など暴走反対の声は日増しに大きくなりつつあり、与党内からも「慎重な判断」を求める提言が出される状況である。にもかかわらず、野田首相は、APECでの参加を表明すると見られている。
TPP参加に反対する国民多数の声を無視して、協議に加わろうとすること自体、売国的な背信行為である。首相がこの間に明らかにした、消費税10%への増税、さらには庶民にだけ負担を求める復興増税、そしてこのTPP参加表明、この3つはいずれも将来の国のかたちを決める国政上の重大決定であるが、国民の審判を受けたものではない。
あえてこれらを強行しようとするならば、その前に国会を解散して国民に信を問うことを求める。
我々は、大震災からの復興の足かせになり、地域経済と雇用を破壊し、中小業者に苦難をもたらす「3つの大罪」の阻止にむけ、国民各層と連帯し全力をあげて奮闘することを重ねて、表明する。
以上
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