東日本大震災支援ニュース(15)
2011年3月30日
東北地方太平洋沖地震対策本部
本部長 国分 稔
■避難所で温かいラーメン振る舞う〈福島〉
郡山市の農業総合センターに設置された避難所で、避難されている約150人の夕食にラーメンを食べてもらいました。ラーメンを用意したのは、奈良県・平群町でラーメン店を営む大和郡山・斑鳩民商の会員「アベノ日本一」の吉田忠信夫妻。14時間かけてトラックで材料、水、調理器具を運び込みました。吉田さんは「避難所では、温かい食物がなかなか口に入らないと聞き、高速道路が復旧したので駆けつけました」と朝10時からスープの仕込みを始めました。60年続くという秘伝の韮ダレとスープ、自家製チャーシュー、燻製卵が入った本格的なラーメンです。麺も1杯ずつ茹で熱々のラーメンを1人ひとりに手渡しました。「ほんとうにおいしかった。ありがとうございます」「奈良からわざわざ来てくれて、とてもできることではない」と涙ぐむ被災者や、吉野さんのお店でのお客さんとの会話エピソードを聞いて、笑う子供たちなど、0度の寒さを少し忘れる温まる取り組みになりました。
この取り組みは、県連・民商や、農民連、共産党などの協力で実現。地元自治会や被災者からも喜ばれています。郡山民商の七海会長(大工工事)は、高校生の息子、娘さん、その友人と参加。急遽、仕事の道具も使い、薪の用意やライトを設置するなど大奮闘しました。
首都圏の県連・民商からの支援も広がっています。30日には埼玉・所沢民商から、4月2日には神奈川県連が物資などを持って駆けつける予定になっています。
また、福島県連も加盟する、福島復興共同センターは第1回の会議を開き、東京電力福島第一原発の放射能被害により、避難や農産物被害が広がり、不安が増していることから、30日に緊急学習会を行うことを決めました。福島県内では、原発事故により県内各地の避難所に避難される住民が増えており、被害が少なかった地域でも物資が不足しています。特に女性用の下着(新品)や歯ブラシセットなどが喜ばれていることが報告されています。(県連からのメール)
■1500キロの道のりかけ宮城へ〈山口〉
山口・長門民商の前事務局長・阿座上功さん(69歳)が長門市から1500キロの道のりをかけ、1人で宮城県連までワゴン車に積んだ支援物資を届けてくれました。途中、道が分からずタクシー運転手に料金を払って先導役になってもらったとのことで、28日午前10時半に県連に到着しました。また、石川・金沢白山民商の福浦会長、松葉県連事務局長、長谷川さん、浅谷さんがマイクロバスで27日に県連に到着。お米、ボンタン、ジャガイモなどをたくさんいただきました。(県連ニュース)
■全商連が建設資材不足対策求め、国土交通省に要請
全商連は4月5日の交渉に向けて、28日、建設資材不足の全国的な広がりに対し、すみやかな対策をとるよう国土交通省に要請書を送りました。各地の要望を2日までに、全商連にメールでお寄せください。
メールの宛先(info@zenshoren.or.jp)
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