東北地方太平洋沖地震の緊急情報(10)
2011年3月20日
全商連東北地方太平洋沖地震対策本部
本部長 国分 稔
県 連 御中
東北地方太平洋沖地震の緊急情報(10)
その後の情報についてお知らせします。
◇現地対策本部会議を開催。3月19日、宮城県連で現地対策本部会議を開催し、安否確認や被災状況などを出し合い、当面急がれる救援活動の重点などについて検討しました。会議には、宮城県連から伊藤会長、永沢事務局長、岩手県連・下机事務局長、福島県連・佐藤事務局長、山形県連・遠藤会長、全商連からは勝部常任理事らが参加。
全商連の「被災者への支援について」の連絡文書をもとに今後の救援活動などについて検討し、支援物資の受け入れ体制を早急に確立することなどを確認しました。
◇福島(相双民商・松本事務局長)19日、福島県農民連の支援隊と一緒に相馬、南相馬市に入った。昨日、地震以来はじめて風呂に入った。しばらく、元役員の中島さんの自宅にお世話になることになりました。第1原発より23キロ地点にある相双民商事務所に、しばらくは半日通うつもりです。昨日は、二本松に避難している相双民商会長で全商連常任理事の紺野さんと農民連の方4人とともに、こちらに来ました。
また、パソコン2台、宣伝カー、名簿等も中島さん宅に移動させることができました。地域内で双葉郡だけは、立ち入りができず、電話も不通です。相双民商の電話は、呼び出し音はなりません。しかし、こちらからかけることはできます。私以外の事務局員2人も無事で、自宅などに待機して、地元の炊き出しの支援などをおこなっています。―20日FAX情報
◇山形(山形民商)救援物資が次々と事務所に届けられています。元会員のK運輸さん「着物もあります。避難する人を家は狭いが受け入れできる。物資運びも手伝いたい」、鈴川支部のSさん(塗装)はサラミダンボール1箱分、パンパース2袋分と募金を届けてくれました。「PTAの役員仲間、仕事関係の人など各方面から物資を集め、仙台の病院にも届けています。軽油やガソリンもみんな少しずつ分けてくれます」と話しています。山寺のYさん、第8支部のYさん、山元のSさんも募金を事務所に届けてくれ、天童支部のTさんは「支部で集めた募金を振り込みます」と話しています。―19日、民商ニュースより
◇共済会の役員からも連絡が入ってきています。
全商連共済会理事の高杉孫六さん(岩手県連盛岡民商) 自分の住まいは内陸部なので、被害はほとんどありませんでした。いま、民商会館にいますが、救援物資を集めて被災地に送る作業をしています。トラック2台に物資を積んだところですが、ガソリンがないので、1台は出せますが、もう1台は出発できない状況。安否確認は、久慈ではすすんでいますが、陸前高田や大船渡ではほとんどすすんでいません。これらの地域では、町全体がガレキの山で、人が埋まっている可能性もあって、重機での作業ができず手作業になっているために、安否確認なども困難を極めています。
また、同理事の鈴木武さん(宮城県連仙台民商) 経営しているコンビ二店は、津波による水害からは免れたので、商品が床に散乱した程度の被害でした。今日、トラックで商品が入ったので、臨時で店を開けています。
各地で自治体申し入れをおこなっています。
山形 県連は17日、県へ要請しました。(1)事業ができなくなった中小業者の債務返済猶予を金融機関に要請すること、手形返済の延期を要請すること、長期無利子の被災資金を貸し付けること、(2)収入減少の県民に生活資金を無条件・無利子で貸し付けること、(3)ガソリンなど必要な生活物資の供給体制を整備し、流通再開に全力を尽くすこと、ほかに原発事故対策、停電対策などの8項目です。
新潟 県連は18日、県へ要請しました。(1)被災を経験した自治体として水、食料などの物資支援が届くよう援助すること。(2)被災地から避難する人たちの受け入れ先に県内観光地の旅館や民宿を活用すること、(3)金融に関する窓口設置、独自の県融資制度、返済猶予など、そのほか原発事故対策、地場産業対策などの12項目です。
岩手 〈上閉伊民商〉19日に盛岡民商支援隊が遠野町、釜石市、大槌町に出発。8時出発で上閉伊民商の及川会長宅で合流し、安否確認します。同民商は70人の会員中27人を確認、被害の大きかった大槌地区の19人の会員は4人の生存確認です。〈一関民商〉地理的に一番近い陸前高田民商へ19日に支援に入ります。〈宮古民商〉役員の案内で支援隊が山田町の会員のドライブイン「みごとさん」に到着。建物はわずかに柱があるのみで一面の瓦礫の山にみんな息を飲みました。ご本人は無事だったものの体調を崩し、後を継いだ息子さんは復旧に必死の姿でした。宮古民商のブログが再開して、激励メールも寄せられています。〈大船渡民商〉129人が生存確認。―18日、県連ニュースより
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