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心とらえる 懐かしの歌
東京新宿民商会員 ともしび新宿店
懐かしのロシア民謡から最近のヒット曲まで、全員で合唱する「うたごえ喫茶」が“大人世代”の人気を集めています。東京・新宿民主商工会(民商)会員の「ともしび」新宿店の週末はほぼ満席。全国各地のまちおこしイベントから声が掛かるなど、その魅力が多くの人びとの心をとらえています。
店内は熱気に
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相席はあたり前。にぎやかな「ともしび」新宿店 |
昨年11月末の土曜日、夜の「ともしび」新宿店を訪れると、30坪の店内は約100人のお客さんでびっしり。
受け付けを済ませ、「ともしび歌集」を受け取って空いている席へ。見知らぬ人同士の相席が当たり前です。リクエストカードに自分が歌いたい曲を書いてスタッフに渡します。
美空ひばりの「川の流れのように」、70年代にチリのアジェンダ政権を生んだたたかいの歌「ベンセレーモス」、日雇い労働者の悲哀と希望を歌った「おいらの空は鉄板だ」など懐かしい歌が続きます。
ステージには司会者とピアノ伴奏のほか、飛び入り参加者ら10人が肩を組んだり、ビールを片手に立ち上がって熱唱するなどすごい熱気です。
全国各地から
「テレビで知り初めて来ました」と、札幌市在住の男性。「学生時代に回りの仲間が歌っていた歌が多い。当時はデモをやったり社会運動が盛んだった。今つらい思いをしている高齢者や非正規労働者、中堅幹部たちをきっと励ますはず」
「カナダから来ました」という女性。「トロントにも歌声喫茶ができたんです」と、仲間と楽しそうに歌唱していました。
まちおこしも
労働運動や学生運動が盛んだった50・60年代が歌声喫茶の全盛時代。今また、団塊世代を中心にお客さんが増え、マスコミにもたびたび取り上げられるようになりました。
「カラオケやゲームなど、個人の楽しみが発達しましたが、みんなで歌って、人と人との触れ合いを求めるようになりました。歌声喫茶にはそれがあるのでしょう」と、新宿民商会員でもある「ともしび」代表の大野幸則さん。
全国の市町村や商工会議所などから「まちおこしに一役買ってほしい」と要望があり、15年前から「出前うたごえ喫茶」を開始。商店街の空き店舗などを活用し、今では年間250カ所で開かれるほどに。ともしびのメンバー(司会者、伴奏者など)がどこへでも出かけます。
旅行会社と提携し、「歌声バス」の運行も始まりました。「聞くだけでなく一緒に歌えるのが楽しい」と大好評です。
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