創業向け「再挑戦支援資金」でたこ焼き店開業=名古屋南民商
300万円の融資実現
諦めず夢を形に
愛知・名古屋南民主商工会(民商)の中村聡さんは5月12日、念願のたこ焼き店「なかむら家」をオープンしました。断られても諦めず、融資制度や借入金を見直し、政策金融公庫で300万円の「再挑戦支援資金」融資を実現。民商のサポートで新しい夢を形にしています。
再挑戦支援資金を実現し、念願のたこ焼き店をオープンさせた中村聡さん
もともと中古タイヤの販売業を営んでいた中村さんが「念願だったたこ焼き屋をやろう」と決めたのは1年半前。、タイヤ販売会社の廃業方法や新規開業の仕方などを民商に相談し、たこ焼き店で修業をしながら準備を進めてきました。半年前に場所も決め、800万円の新規開業資金融資を政策金融公庫に申し込みましたが、店舗が広く、内装工事などに多額の資金が必要になったことで、「800万円の借り入れは危険すぎる」と断わられました。
諦めきれない中村さんは、信用保証協会の開業資金を申し込みました。しかし、タイヤ販売をしていた法人が休眠状態で残っていたため、「開業資金としては扱えない」との返答。「実態は何もしていない」と伝えても「融資できない」と断られ、「法人の解散」「精算結了」の手続きをしました。
その間も、経費が少なくてすむ店舗を探していたところ、元うどん店の居抜き店舗が見つかりました。開業計画を見直したところ、借入金も800万円から300万円に大幅に減額できることになり、再度、政策金融公庫に申し込みました。公庫から、廃業歴等があり創業に再チャレンジする人を対象とした「再挑戦支援資金」を勧められ、今度は1回で融資が実現。準備をスタートさせ、5月の開業にこぎつけました。
「時間はかかったが、民商が相談に乗ってくれたから頑張って開業することができた。本番はこれから。不安はあるけど頑張ります」と話してくれました。
全国商工新聞(2016年6月20日付) |