保証協会と交渉し1200万円満額融資を実現し2店舗目を開業=名古屋南民商
「融資の実現で2店舗目をオープンできた」と話す鈴木さん(左)と2店舗目の店長・井上和也さん
中華そば屋「華壱」(愛知県豊明市)を経営する名古屋南民主商工会(民商)の鈴木俊二さんは12月25日、1200万円の融資を実現し、念願の2店舗目を名古屋市名東区内にオープンしました。「名古屋市内でも『華壱』ラーメンの味を広げたい」と話しています。
12年前の04年8月にオープンした「華壱」は、名古屋市内からもお客が車で通うほどのラーメンの人気店。売り上げも順調で鈴木さんは、昨年の夏ごろから2店舗目の出店を検討。店舗を探す傍ら、融資の申し込みをしたいと民商に相談しました。
その後、名古屋市の名東区内で出店場所を見つけ、見積もりや資金計画、売り上げなどの事業計画書を作成し15年10月末、名古屋市保証協会に、市の制度融資を活用するために1200万円の保証承諾を申し込みました。
しかし市保証協会は面談の後、「名古屋市内で事業を営んでいないので、融資できない」と保証承諾を拒否。このため、取引銀行を通じ、愛知県保証協会へ保証承諾を申し込みました。ところが、新店舗の工事終了直前の12月14日、銀行から電話で“融資できるのは700万円だけ”と連絡が。急いで民商事務局と一緒に銀行を訪ねると「できれば満額融資したいが、県保証協会から700万円しか保証できないと言われた」と回答。このためすぐ県保証協会を訪問すると、担当者は「今ある資料では、700万円しか保証できない。銀行のプロパー融資もしてもらわないと」と、保証協会の本来の役割を投げ捨てるような回答をしました。
鈴木さんは「新規開業の時、県の保証協会は担保も実績もなくても500万の保証承諾をしてくれた。10年以上、事業して実績もあるのに700万の保証承諾しかできないというのはおかしい」と主張。担当者も「銀行から必要書類を取り寄せ、再度検討する」と回答しました。数日後、銀行から「1200万円融資は可能」と、返事が届き12月25日、2店舗目をオープンさせることができました。
鈴木さんは「あの時、民商と一緒に保証協会へ行って説明したことが満額の融資につながった」と喜んでいます。
全国商工新聞(2016年2月1日付) |