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金融 融資等
 

経営力を数字で示し公庫で満額550万円実現=大分民商

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「自主記帳を力に融資を実現できた」と喜ぶ林さん

 大分民主商工会(民商)滝尾支部の林力さん=鉄筋=は7月7日、民商の力も得て事業計画を作成し、日本政策金融公庫(政策公庫)から、運転資金と設備資金合わせ550万円の融資を実現しました。林さんは「自主記帳をしっかり貫いてきたことが力になった。融資を力に新しい事業に挑戦したい」と話しています。
 一級鉄筋施工技能士の資格を持つ林さんは、マンション、トンネル、病院などの鉄筋施工を手掛けてきたベテラン。しかし、トラックをリースしていたため急な仕事に対応できずにいました。自前のトラック購入と社員を増やして事業を拡大しようと、融資に挑戦することを決め6月初旬、民商を訪れました。
 自主記帳にしっかり取り組んできた林さんは、申し込み段階で3年分の申告書と損益計算書を準備。さらに今年5月までの損益計算書も作成し、融資に挑戦しました。
 しかし、6月末の政策公庫との面談前に送られてきた書類には、経営方針や経営理念などを含めた事業計画書の提出が求められていました。
 「なじみのない言葉で、どう書いていいか分からなかった」という林さん。再度民商を訪れ、事業計画の作成に取り組みました。
 林さんは、民商とともに自らの事業の特徴、経営理念などについて議論。その時強調したのが「人を育てたい。人を育てないと会社がダメになる。人が一番大事なんや」との言葉でした。
 経営理念にもその言葉を反映させ、合わせてトラックを購入し、いつでも仕事に対応できるようにすること、人を増やし新しい事業に挑戦したいことなどを書き込みました。
 面接当日も、商売への意気込みを語るとともに、毎月の収支計算書も示し、経営力の高さをアピール。同日、政策公庫の担当者は、会社を訪問し実地調査。林さんが取得している調理師免許を見つけ「こんな資格も持っているんですか」と、驚いた様子でした。
 その後、必要な書類を提出し、申し込んでから3週間後の7月7日、満額の550万円が振り込まれました。
 5年前にセーフティーネット保証で100万円の融資を申し込んだ際、数字の質問になかなか答えられず苦労し、それ以来自主記帳に挑戦、数字にも強くなった林さん。「面談でも数字の質問にしっかり答えることができた。融資を受けたい強い思いを持って、自分の言葉でしっかりと相手に伝えることが一番大事」と誇らしげに話します。
 融資が実現した日に結婚した林さん。民商に妻の沙織さんを伴って訪れ、「これからは記帳を覚えてもらい、一緒にやっていきます」と、うれしそうに話してくれました。

全国商工新聞(2015年8月24日付)
 
   

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