政策公庫で満額300万円融資実現=奈良・橿原
経営分析しアピール
奈良・橿原民主商工会(民商)のHさん=室内装飾=は先ごろ、日本政策金融公庫(政策公庫)に申し込んでいた運転資金の融資300万円が全額実現しました。「頑張って良かった。民商と一緒に事業のセールスポイントを考えたのが良かった」と話しています。
Hさんは、食品会社、室内装飾の会社などを経て94年に独立。取引先も7社に及び、売り上げも着実に伸ばしています。
13年春には、県の制度融資を活用し、運転資金(仕入れ、人件費)として200万円を地元銀行から借り入れました。事業をさらに拡大するため、新たな融資獲得を計画。昨年10月、民商事務所を訪れ相談し、政策公庫に運転資金300万円を申し込むことにしました。
「1年半前に借りたばかりなのに大丈夫かな」と心配顔だったHさん。政策公庫との面接でも当初、「難しい」と言われましたが、返済を滞りなく行っていること、商売も好転し、受注が増えていることを数字で示して説明。さらに後日、「受注先の工務店から依頼を受けて施工するが、施主さんに直接会ってその要望に沿った作業をする」など、自社のセールスポイントを書面で提出しました。
その後の面接で、政策公庫の担当者もHさんの熱意や堅実な仕事に理解を示し、「審査にあげてみます」と回答。その結果、11月中旬に、300万円満額の融資通知が届きました。
Hさんは96年に民商に入会。以降、自主記帳に取り組み、自らの経営を分析、経営をアピールする力をつけてきました。
「今回の融資を通じ、事業をアピールすることの大切さが分かった」とのこと。民商でも引き続き、自主記帳・自主計算の力を伸ばすための企画を検討しています。
全国商工新聞(2015年1月12日付) |