断られてもあきらめず計画見直し 制度融資350万円実現
大分・豊肥民主商工会(民商)のYさん=室内装飾=は7月7日、県の制度融資350万円を実現しました。
一度は銀行に断られましたが、妻のKさんと事業計画を見直し再挑戦し、実現したもの。「事業を見つめ直して、経営を計画的に考えることが大事だと分かった」と実感しています。
Yさんは5月に、仕事先からの入金が遅れたことから、資金繰りが苦しくなり、大分銀行へ融資を申し込みました。一昨年、昨年と融資を受けていたことから、「今回も」と特に準備をせず銀行を訪ねたところ、1週間後、担当者から「今回は見送らせてください」との返事。断られた理由も分からず、民商へ相談しました。
民商では「融資は断られてからが勝負」と励まされ、売上高や所得と比べて融資の申込額は高すぎないか、利益を確保できているかなど、資金繰りの計画性を重点的に見直しました。Yさんは「資金がなくなったから融資をではなく、借りた後の事業をどうするか、夫婦で考えるきっかけになった」と振り返ります。
その上で6月30日に再度窓口を訪問し、融資の申し込みを行いました。前回はほとんど手ぶらで銀行に行ったYさん夫婦でしたが、今回は事業計画書を作り、資金の使い道、既存債務の内容、受注状況などを見せながら、融資の必要性を説明しました。
応対したのは、前回断られた時の担当者。しかし、今回は申込書をめくり思案顔に。翌日、「なるべく融資を実現させたい。保証協会へ書類を送る前に不備と思える点を相談したい」と連絡があり、「今後3年間の売上予想が実情にあってないのでは」などと指摘されました。再度検討し、申込書を再提出すると、3日後に「350万円の融資を実行します」との連絡がありました。
Yさんは「民商に相談して、夫婦で経営を話し合うことができて良かった。今後は帳簿もまめに付けて資金繰りを管理したい」と喜びを語っています。
全国商工新聞(2014年8月4日付) |