創業資金融資実現 念願の店!=名古屋南
融資を実現した胡さん(右)と開店を応援した森さん
愛知・名古屋南民主商工会(民商)の胡宏さん=飲食=は12月27日、名古屋市小規模事業金融公社(公社)で790万円の創業融資を実現しました。中国出身で日本語に不慣れながらも融資をかちとった胡さんは「やっと念願の店が持てる」と笑顔で話しています。
胡さんは、名古屋南民商会員の森利恵さんが経営する中華店の元従業員。「独立開業したい」と森さんに相談し、「それなら民商に」と紹介されて昨年9月、事務所を訪れました。
市信用保証協会で「言葉の壁がある」と断られた胡さんは、銀行や市の新事業支援センターを民商と一緒にまわり、融資の窓口や創業補助金について情報を収集。11月21日に、日本政策金融公庫に申し込みをし、中国語が分かる森さんも同席して融資の審査に臨みましたが、これも断りの電話が。ここでも言葉に関する不安が理由にされました。
「もう店はもてない」と肩を落とす胡さんを森さんや民商の仲間が「あきらめずに最後までやろう」と励まし、12月16日、公社に相談しました。
面接では、言葉の不安をカバーするために計画書を作り、予想される質問などへの回答は文書にあらかじめ反映させ挑みました。胡さんは「日本国内にほとんどいない特級調理師を持っており、宮廷料理が提供できる」「18年間、日本で調理師として働いてきたので日本人好みの料理も熟知」「店舗裏に中国物産店があり、集客が見込まれる」など熱意と展望をアピール。気持ちが伝わり、公社から「融資します」と連絡がありました。
胡さんは今2月のオープンに向けて準備中。「あきらめかけたけれど、仲間と最後まで頑張れたから夢が近づいた」と喜んでいます。
全国商工新聞(2014年1月27日付) |