民商に入会して融資実現 県の制度を活用=岐阜北
岐阜北民主商工会(民商)に入会して間もない2人の会員が県の制度融資を活用し、相次いで融資を実現しました。「民商に出会えて良かった」と喜びながら、商売への意欲を新たにしています。
創業融資 追加80万円 宣伝費用できた
「民商に出会えてよかった」と語る柴田さん
昨年10月の開業と同時に民商に入会した創作居酒屋「いたれりあ・くおん」を経営する柴田浩次さんは5月10日に、創業支援資金の追加融資80万円を実現しました。
昨年6月まで居酒屋チェーンの“雇われ店長”だった柴田さんは、同年8月に独立開業を決心し、大垣共立銀行に創業資金の融資を相談。県の創業支援融資400万円(店舗内装などの設備資金)を申し込みました。
しかし、融資の実行が10月にずれ、予定外の3カ月分の店の賃料などの出費で手持ち資金が底をつき、宣伝資金が不足しました。
そのとき思い出したのが、店舗の電気工事を請け負った鍵谷強司副会長の言葉。「民商知っとるか。何でも業者の立場で相談に乗ってくれるとこやで入っとくといいよ」と声をかけられていました。
柴田さんは、この言葉を頼りに民商事務所を訪問。「宣伝費用を借り入れしたい」と相談しました。
柴田さんは2月25日、民商と一緒に、県保証協会と大垣共立銀行の窓口を訪ね、追加融資について交渉。県保証協会は「創業資金を追加保証した前例は無いが、制度上の保証枠はあるので検討する」と回答しました。
4月に入って開業以来の月別経営実績表や改善計画書、資金計画書、12年分の確定申告書の写しなどを添えて、同行に融資申込書を提出。5月10日には、岐阜県の創業支援資金80万円の追加融資が実現しました。
設備投資で150万 商売成功させたい
「絶対商売を成功させたい」と意欲に燃える加藤さん
5月17日に150万円の設備資金を実現したのは屋根工事業の加藤武司さん。今年1月6日、元請けの瓦工事業者(元民商会員)の紹介で入会したばかりです。
事業を立ち上げて1年になる加藤さんは、元請けから「現場を丸ごと任せたい」と打診があり、トラックや現場で使う設備が必要となり、民商に相談しました。
加藤さんは2月に入り、民商と一緒に、取引先の十六銀行の支店と岐阜市、県の保証協会を訪れ、融資の相談をしました。保証協会は「確定申告書を添え、正式に申し込んでほしい」と回答。さらに銀行窓口との相談の結果、岐阜県の融資制度を活用することにしました。
加藤さんは「連休前に融資を」と希望していましたが、銀行の担当者の異動と重なり、保証協会から150万円の保証承諾が出たのは5月13日。その直後に十六銀行と借り入れの本契約を結び、5月17日に150万円の融資が実行されました。
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融資を実現した2人は「自分一人ではどうしていいのか分からなかった。民商に出会えて良かった」「絶対商売成功させたい。頑張る」と話しています。
全国商工新聞(2013年6月17日付) |