中国財務局要請「金融円滑化法の徹底を」=広島
広島財務局に要望書を手渡す広島県連の山持常任理事(左)
広島県商工団体連合会(県連)は8月11日、金融円滑化法の趣旨を生かした運用と「選別融資」を進める金融機関の姿勢改善を求め、中国財務局に申し入れ、懇談しました。7民商から17人が参加しました。
参加者は法の趣旨とは違う金融機関の実態を告発。
広島民主商工会(民商)のAさんは、不況のあおりを受け、信用金庫に業態変更に伴う融資を申し込んだものの「条件変更をしているので一切の融資はできない」として融資を拒否されたことを指摘。さらに「金融円滑化法があることは分かっているが、融資するかどうかの判断は銀行の側にある。あなたには金輪際貸せない」とまで言われました。
応対した中国財務局金融監督第一課の田中賢輔上席調査官は「個別事案の間に入って“調整”する立場にはないが、その事例は問題。金融機関に是正を伝える」「ご本人の希望があれば会社名など具体的に話をしてもいい」とまで踏み込んだ発言をしました。
また、広島県信用保証協会が「条件変更中の新規の保証はできない」「金融円滑化法があろうがなかろうが関係ない」「当協会の内規に沿って対応している」と、かたくなな姿勢に固執している問題でも是正を要求。同監督課は「協会は広島県と経産省と財務局の三者での共同管理。対応が事実なら三者で協議する。何らかのアクションは起こします」と回答しました。
懇談の最後に、田中調査官は「皆さんとは初めての懇談でしたが、今後苦情や要望があれば聞かせていただきます」と発言。
これを受け、山持寛県連要求運動部長は「私たちは9月に金融機関の本店と協会および公庫との交渉・申入れの行動を行いますが、今回の財務局への要望が反映していることを大いに期待しています」と締めくくりました。
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