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トップページ > 金融のページ > 融資制度 > 全国商工新聞 第2931号 6月21日付

 
金融 融資制度
 

制度融資 各地で創業資金を獲得


 「新たな事業を始めたいけど、資金繰りのめどが立たない」と一人で悩んでいませんか。全国の民主商工会(民商)は、開業しようとする中小業者を応援しています。事業や返済計画などを一緒に作成して金融機関と粘り強く交渉し、創業資金を獲得しています。

 あきらめず1000万円実現
  広島・庄原民商Mさん 事業計画示し訴え

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設備資金を借り入れ、仕事に励む庄原民商のMさん

 広島・庄原民主商工会(民商)のMさん=移動クレーン作業=は先ごろ、1000万円の融資を実現しました。
 「最初の銀行で断られ、開業できるんじゃろうかと不安だったけど、一緒に信用金庫へ行ってもらい、融資が受けられると連絡があったときは安心した。民商に入ってホンマに良かった」と話しています。
 Mさんが民商に相談に訪れたのは今年始め。4月開業に向けて講習を受け、クレーンの手配をするなど準備を進めていました。
 ところが、クレーンの中古品がなかなか見つからず、新品の調達には約1600万円が必要でした。自己資金は300万円ほどしかなく、C銀行に打診すると「自己資金がもう少し必要」と断られました。
 開業をあきらめるわけにはいかず、中古品を八方手を尽くして探し、ようやく希望に添うものが見つかりました。再度、資金計画を立て直して広島みどり信用金庫に1000万円の融資を申し込みました。
 信用金庫は保証協会に打診してくれたものの「満額は無理との返事があった」と断りとも取れる連絡が。Mさんは民商の仲間と信用金庫の融資担当者と営業部長を訪ね、事業計画の妥当性や開業に当たっての夢を語り、「どうしても1000万円が必要」と訴えました。
 信用金庫は「経済状況の悪いときに創業を希望されている方の熱意に応えるのは信用金庫のめざすところ。保証協会の保証が付かない部分はプロパー(直接)融資で何とか希望に添うように努力します」と前向きな回答を得ました。
 広島県の創業支援資金700万円(保証付き)と信用金庫から300万円の融資が実行され、希望どおりの借り入れが実現しました。

 売上推移や返済計画が決め手 510万円の融資で開業
  高知民商Iさん 仲間と相談重ね

 高知民主商工会(民商)長浜支部のIさん=鍼灸整骨院=は5月12日、県の制度融資(創業支援資金)で、510万円の融資を実現し、鍼灸整骨院を開業しました。
 5月のオープンに間に合わせるためにIさんは民商の仲間と何度も相談を重ね、事務局と協力して、売り上げの推移や具体的な返済計画などを作成し、市の創業支援融資を申し込みました。銀行のアドバイスで、より金利が低い県の創業支援融資に切り替え、融資決定を待ちました。
 「売り上げの推移や具体的な返済計画書などがあったのが良かった」と銀行から融資決定の電話がありました。
 無事に営業を始めることができたIさんは「民商に入って本当によかったと思います。勇気を出して相談に行ってよかった」と笑顔で話してくれました。
 Iさんが「新規開業に必要な資金の融資を受けたい」と民商会員だった知人の紹介で事務所を訪ねたのは今年3月。「不安も少しはあったけど、勇気を出して相談に行ってみると、同世代の人もいて、気軽に相談できた。丁寧に教えてもらえたので、入会しようと思った」と話します。
 融資の申し込みや書類の用意など具体的なことが分からなかったIさんは、まずは事業計画を具体的に立てることから始め、必要な設備、月間の経費・売り上げ見込みをまとめました。
 整骨院は知り合いや口コミで評判が広がり、患者さんも増加。地域密着で頑張って行きたいと意欲的なIさんは「所属する班での配達・集金にも加わり、民商活動へも参加したい」と話しています。

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