「住宅ローン」の条件変更実現・金融円滑化法先取り
中小業者の融資や個人の住宅ローンの返済猶予や借り換えなどに応じることを求めた「金融円滑化法」が11月30日に成立、12月4日から施行されました。施行に先駆け神奈川・横須賀民主商工会(民商)のUさん=建築金物=は11月27日、住宅ローンの条件変更を実現しました。
返済額半額、利息3分の1に
Uさんは今回の条件変更で利率は7.8%から2.27%と以前の3分の1に。毎月の返済額も返済期間が少し伸びたものの、半分以下の4万7000円になりました。「最近の不況は本当にひどい。周りの仲間も仕事をやめている。ちょっとした改修工事などにも耐震性能の向上を証明するなど許認可の手間も増えてさらに大変になった。今回の条件変更が実現して本当にうれしい」と喜びを語っています。
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横須賀民商が開いた融資獲得運動交流会 |
Uさんは、23年前に約1900万円の住宅ローンを30年間返済で借り入れました。毎月10万円を返済し、金利は23年間、7.8%と高金利のままでした。不況の影響で仕事が激減しローンの返済が重くのしかかり、民商に相談。住宅ローンの借り換え融資制度などを検討しましたが、7.8%の高金利を引き下げるため、まずは条件変更を申し込むことにしました。
Uさんが当初、住宅ローンを借り入れた先は「住宅金融専門会社」(住専)のもの。それが整理回収機構に引き継がれました。Uさんは11月になって整理回収機構に電話を入れたところ、即座に条件変更が認められました。
交流会を開き円滑化法学ぶ
民商は11月24日、第8回「融資獲得運動交流会」を開き、8人が参加しました。「金融円滑化法案」の内容について学び、金融機関が返済猶予などの条件変更について応じることを努力義務にすることや、個人の住宅ローンにも適用されることなどを学びました。
Uさんは住宅ローンの条件変更を実現させたことを報告。参加者は「6月に融資を受けたがその直後から仕事が激減した」などの実態を話し、「政策公庫は通帳を持って来いなどあれこれ条件を付けるが、結局貸さない。政府の言い分とは全然違う。今度は運転資金で信用金庫に融資を申し込む」(酒屋)など意見を交流しました。
また、「融資を受けるためにも、仕事を生み出す努力も必要」などの意見も出され、仕事確保についても話し合いました。
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