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トップページ > 金融のページ > 融資制度 > 全国商工新聞 第2871号 3月16日付

 
金融 融資制度
 

ひろがる各自治体の生活福祉資金活用

 融資を獲得し商売を続けようの運動が広がる中で、「代位弁済中でもOK」「すべての金融機関から断られたが、これなら利用できる」と、「生活福祉資金」の活用が広がっています。
 低所得世帯や障害者、高齢者が生活や仕事で「独立自活」するため資金が必要なときに利用できる貸付制度で、都道府県社会福祉協議会(社協)を実施主体として、市町村社協が窓口となって実施しているものです。


 【対象者】
 (1)資金の貸付で独立自活ができる低所得者(生活保護世帯も含む)(2)「身体障害者手帳」を所持している身体障害者のいる世帯(3)「療育手帳」を所持している知的障害者のいる世帯(4)「精神障害者保健福祉手帳」の交付を受けている人のいる世帯(5)日常生活上、療養または介護を必要とする65歳以上の高齢者のいる世帯―です。

 【所得制限】
 おおむね市町村民税非課税程度(都道府県によって違いあり)。目安として生活保護基準の1・5倍から2倍までの収入の世帯を対象にしているところが多い。
 身体障害者と知的障害者、精神障害者のいる世帯は所得による制限はなし。

 【貸付金の種類・返済条件】
 主な貸付金の種類、貸付限度額は表のとおり。利子は据置期間の経過後、年3%。(介護資金など無利子のもある)

 【返済方法】
 年賦、半年賦、月賦払いなどで返済。
 借りている人が死亡などやむを得ない事情があるときは返済免除も。

 【手続き】
 生活福祉資金の申し込み手続きは、返済計画や保証人欄などに記入する「借入申込書」を民生委員(注)を通して市町村社協に提出。
 貸付金がおりるまで、1カ月から3カ月ぐらいかかっており、申請希望者から「使いづらい」との声が多く出されています。
 厚生労働省は「生活福祉資金貸付制度の運営について」の中で、「都道府県社協会長は、資金の借り入れ申し込みがあったときは…できるだけ迅速に借入申込者に資金交付ができるよう事務処理を行うものとする」と通知しています。緊急対応性を高めるための制度改善が求められています。
◇ ◇ ◇
(注)民生委員法により、国・自治体から委嘱された民間の奉仕者。住民の立場で地域で活動し、暮らしに関する相談を受けています。
 
     
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