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450万の遅延損害金を11万円に減額(手記)
RCC(整理回収機構)から450万円の遅延損害金を請求されていた京都・城陽久御山民主商工会(民商)のKさん=貸工場=は仲間に励まされて交渉し、遅延損害金を11万円に減額させることができました。Kさんの手記を紹介します。
取引先の信用金庫が破たんし、752万円の債務がRCCに送られたのが00年5月。毎月遅れることなく、7万円を返済し、今年2月に返済が終わることを夢みて、生きてきました。ところが、昨年12月27日、RCCの回収担当者から突然、電話が入り、「遅延損害金400万円ほどを払って下さい」と言われ、びっくりしました。
遅延損害金とはRCCや保証協会が代位弁済をしたとき、返済開始から返済完了まで残債に対して発生するものです。私の遅延損害金は452万9663円になっていました。「払えるわけがない」とすぐに民商に相談。
民商の役員会では「まったく払わないのは無理だが、1カ月8000円を1年間支払う計算で10万円で交渉しよう。納得いかなければ、裁判に訴えてでも争う」ことを決めました。
私は2月26日、役員と一緒に大阪市梅田のRCC事務所に出向き、10万円なら支払うと申し入れ。RCCは金利3・5パーセントで計算し直し、「126万円で毎月6万の返済でどうか。10万円はちょっと…。後日連絡して、もう1度来てもらうことになる」と言い、話し合いは終わりました。
3月18日、RCCから「10万円では困るので、もう少し上乗せをしてほしい」と電話が。緊急に民商の仲間と相談し、「11万円なら払う」と電話を入れ、損害金は11万円に決まりました。また、担保に取られていた借家の土地、建物は4月10日に外されました。
私1人では、到底できなかったことです。あらためて民商の力の大きさを実感しました。仲間を増やすことが何よりの力と拡大に頑張っています。
3.5%とは大変な成果
遅延損害金は年14%の金利がつく。これはサラ金なみの高利である。ゼロ金利の時代にこのような高利に経済的合理性はない。
RCCなどの遅延損害金は法律上有効に存在する金銭である。これを減額するには経済的合理性、信義則などを根拠に交渉しなくてはならない。
Kさんは年14%を3・5%に引き下げた上で、400万円余を11万円と支払い可能な金額まで圧縮させたことは大変な成果。
遅延損害金は利率を通常の年3%程度に引き直す。なお返済できない場合は返済可能までの額に圧縮することが基準で、その拠り所は借り手の経済的再生ができるかどうかである。 |
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