持続可能経済を被災地から 商工交流会げ展望語る=宮城
「震災被災地で持続可能な地域経済を考える」をテーマに第9回みやぎ中小商工業交流・研究集会(商工交流会)in石巻が10月5日、東松島市内で開催されました。宮城県商工団体連合会(県連)と同集会実行委員会が主催し、中小業者、地方議員、自治体関係者など120人が参加しました。昨年の気仙沼に引き続き被災地・石巻での開催で、営業再開、復興に向けた大きな力となりました。
渡邊金夫石巻民商会長の歓迎あいさつ、三戸部尚一実行委員長のあいさつに続き、同実行委員会の佐々木寿朗事務局次長が、商工交流会の意義や秋の運動について基調報告しました。
岡田知弘・京都大学大学院教授が「小規模企業基本法・中小企業振興基本条例を生かして地域をつくる」と題して記念講演。岡田教授は6月に成立した小規模企業振興基本法(小規模基本法)の意義と課題に触れながら、「地域経済をつくり、地域社会を維持し、循環させていく最大の経済主体である中小企業・業者などが再投資力をつけることが重要」と強調。その上で、全国に広がっている中小企業振興基本条例の制定を求める運動を紹介し、「宮城でもその強化を」と呼び掛けました。
午後は五つの分科会で、国保税問題や被災地での課題、経営戦略のポイントなど暮らしや商売を守るために役立つ内容を交流。今後、小規模基本法をもとに、自治体に働きかける上で大いに役立つものとなりました。
参加者からは「国保税が高くて困っていた。窓口との交渉の仕方など具体的でためになった」「自分の商売(経営状態)をしっかりつかむ大切さが分かった」などの感想が寄せられました。
実行委員会では今後も参加者の身近な問題や商売に展望が持てる内容を取り上げていくことを確認しました。
全国商工新聞(2014年11月3日付) |