融資・開業 経験を交流 県連商工交流会=神奈川
「まちを元気に!元気に商売!中小業者の手で地域経済の振興を」ー。神奈川県商工団体連合会(県連)は11月6日、第8回神奈川県商工交流会を神商連会館などを会場に開催し、180人が参加しました。
中小業者の社会的役割に確信を深めた八幡教授の講演
地域を豊かに
「元気な地域と中小業者の展望」をテーマにした講演では「政府と大企業の主導で日本経済・社会に構造的なゆがみが生まれています。しかし、中小業者の存在が、地域を豊かにしています。ドイツのマイスター制度やイタリアの職人企業基本法など、欧州では中小業者の役割を正当に評価し、手厚く保護しています。全商連の『日本版・小企業憲章(案)』は世界の常識となっています」などと話し、参加者は中小業者の役割に確信を深めました。
午後は5分科会で交流。融資の分科会では横須賀民商の報告者=酒店=がこの間、3回の融資を実現した経験を紹介。金融円滑化法を利用して返済を1本にまとめたこと、借り換え、借り増しを行い返済額を減らせたこと、事業計画書や返済計画書を自分で作成し、融資を受けた実績を語りました。仕入れの酒の種類を増やし、経営を伸ばしています。
新規開業の分科会では、横浜西部民商の報告者=映像作成=が体験を紹介。5年前に開業し、半年間は無料でDVD作成を請け負いました。そのつながりで認知症の緩和にもなるDVDを作成し、全国で5367枚を販売しました。商売のモットーとして「お客さんの要望に『できない』と答えない。常につながりをつくる努力をしている。一生懸命考えれば知恵は出る」と話し、参加者は聞き入っていました。
着付けを実演
今回初めて行われた「美しく見せる着付け」分科会では、帯の一般的な結び方を教わりながら洋服の上から結んでみるなど、着付けの知識がなくても楽しく学べるように工夫。着付けの実演もあり、初歩的なことから大事なポイントまで幅広い内容を学びました。
相模原民商の参加者は、「着物に親しむには着る回数を増やし、慣れることが大切だと分かった」と感想を語っていました。
全国商工新聞(2011年12月12日付)
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