|
経営のヒントをつかむ・各地で商工交流会[2]
福島県連が商工交流会 県との労組の支援受け176人が参加
|
業者の展示でにぎわった20年ぶり、2回目の商工交流会 |
福島県商工団体連合会(県連)は11月29日、郡山市内で「知恵と技術で挑戦」をテーマに第2回商工交流会を開き、176人が参加しました。
20年ぶりの開催でしたが、福島県と福島県労働組合総連合の後援を得て成功させることができました。
午前は、福島大学経済経営学類の西川和明教授が「中小企業のバリューイノベーション‐新たな価値を低コストで提供する」をテーマに講演しました。
サントリーがビール業界参入46年目にして始めて営業黒字になった経過を紹介し、「『顧客満足度』を追求し、経営の優位性を保つための発想の転換の重要性や経営資源の確保の必要性」を強調。「技術を生かし、顧客の求める価値と一貫性を持つこと(顧客満足度)で新たな顧客の発掘や、新しい分野への発展を」と呼びかけました。
出展とシンポ
午後からは出展とシンポジウムを開催。
県内23の企業・業者が出展した実演コーナー・試食コーナーは参加者で大にぎわい。「今まで、こんなことはなかった。これからも続けて」と反応も上々でした。
シンポジウムは、午前に続き西川教授がコーディネーターを務め6人のシンポジストが報告。西川教授が6人それぞれの経営形態を分析し、新たな発展の可能性や方向を指摘すると参加者からも活発な質問が相次ぎました。
最後に田勢元喜副実行委員長が今後も商工交流会を開催していくことを約束。参加者からは「厳しい状況の中で元気をもらう交流会だった」などの感想が出されました。
知恵と工夫学ぶ 技術の実演も=埼玉・浦和民商
|
製品の特徴などを紹介する出展者 |
埼玉・浦和民主商工会(民商)は5日、第5回商工交流会を開き76人が参加しました。厳しいからこそ、仲間の知恵と工夫を学び、危機を乗り越えようと開いたもの。
午前中は税金対策部長を務める浅井振武副会長が講演。商売の甲冑製造卸について語り、生産拠点を海外に移設した苦労や、少子化で需要が落ち込んでいる問題などを取り上げました。
アンカー工事を営む木下智彦理事は、工業用ダイヤモンドが装着されたドリルできれいにかつ静音でコンクリートに穴を開ける技術を実演。交流会に出展した23人も、マイクリレーで商品や技術をアピールしました。
午後の分科会では「建設業部会の輪で仕事おこし」分科会は厳しいときだからこそ「建設業部会」の輪を生かそうと討論。これまでの経験や培った知識を生かし、会員同士のきずなを深め、部会の活動を活発にして不況をはね返そうと話し合いました。「インターネットを商売に活かそう」分科会では、誰でも気軽にできるブログやホームページの作り方を学びました。
「商売を語る」分科会ではお互いの商売を紹介し合いながら、「価格競争でなく、専門分野や顧客に対しての満足感、信頼感を大事にしてオンリーワンをめざしている」「急な締め日でも絶対に仕事をやりとげる。つながりを大事にし、まずはお店に来てもらう」など工夫していることを語り合いました。
「融資獲得法」分科会では融資を実現した会員が経験を話し、セーフティーネット保証の問題点などを交流。新会員は「市県民税の滞納で融資は受けられないと思っていたが、とても参考になった」と話していました。
|