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京職人の技と作品の深さに感動
第1回職人展開く
京都・中京民商 900人の参加者と交流
職人の技・匠 の作品を一堂に集め展示する「第1回まちづくり・ものづくり職人展」が9月27、28日の両日、京都市中京区内で開かれました。中京民主商工会(民商)の同実行委員会が主催したもの。会場向かいの公園では、京北の朝採れ野菜市やバザーなども行われ、会場は家族連れや地域の人たちなど900人を超える人で大盛況。「京都の職人さんの技と作品の深さに驚いた」と大きな反響を呼びました。
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型紙彫刻を実演する「森下工芸」の森下能男さん |
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和室の展示会場。手前が京漆器・蒔絵 |
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金彩の体験をする来場者 |
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京象嵌「藤一」の作品に見入る来場者 |
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型紙彫刻「森下工芸」も出展 |
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人形衣装卸「石田庄商店」。古い市松人形の着せ替えも引き受けます |
技の実演など
出展したのは京友禅、京象嵌、京表具、京人形、京漆器・蒔絵、京畳、伝統建築など12人の職人さん。来場者の前で技を実演、作品の展示、即売を行ったほか、来場者の「ものづくり体験コーナー」も好評でした。
京友禅の職人の技を見た来場者は「着物が出来上がるまでに何十もの工程があって、細かい分業体制で作られているんですね」「型紙彫刻も金彩工芸もすごく繊細で緻密な仕事ですね」と驚いた様子。
象嵌や蒔絵の体験では「実際にやってみると難しくて、なかなか自分の思うようにはできなかったけれど、出来上がったときは感激した」などの感想が出されました。
京人形の職人と話し込む外国人の姿も見られ、木造建築の職人や畳職人、京表具職人の技には「日本の家はやっぱり木造と畳と襖と障子。あらためて日本の良さを見直した」との声も。
中京区から参加した40代の女性は「職人さんと対面でじっくり話ができてよかった。京の職人さんの仕事は繊細で、すごい技を持っているとつくづく感心しました」と感想を語っていました。
情報交流したい
「職人展」の出発点となったのは、中京民商経営対策委員会での議論でした。
これまでも会員の約2割を占める技能職(伝統業者は約1割)の情報交流の場を設けて、営業の実態や将来への展望、業界の情報などを交換。
議論を重ねるなかで、昨年9月27日には第1回「ものづくり・伝統産業の情報交流の会〜なんでも話してみよう、そこからものづくり業者の知恵を〜」と題した交流会を開催しました。
その後も気軽に楽しめ、ためになる会として継続。友禅金彩加工技法を生かした婦人服やアクセサリー商品など、実際の見本や商品を持ち寄り、お互いの仕事や「ものづくり」について交流。その中で「もっと積極的に外に打って出よう」「新しい仕事を起こすアイデアも考えよう」と議論を交わすなかで「職人展」構想が生まれ、「職人展実行委員会」へと発展。地域に開かれた今回の「まちづくり・ものづくり職人展」が実現しました。
伝統と技を継承
伝統産業は、仕事量の減少や高齢化、後継者不足などの不安要素の多い業界だけに、民商では「まちづくり・ものづくり職人展」を積み重ね、「京都の職人の伝統と技」の継承・発展、仕事・仲間づくり、まちづくりに取り組むことにしています。 |
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