▽安保と憲法両立しない
日米安保条約改定(1960年)から50年を迎えた1月19日、日米両政府は「共同声明」を発表しました。声明では混迷している沖縄・米軍普天間基地の「移設」にはまったく触れず、「日米同盟は過去半世紀にわたり、日米両国の安全と繁栄の基盤として機能」してきたと評価。さらに「米軍の適切な駐留を含む抑止力を維持する現在進行中の努力を支持する」と強調しています。
しかし日米軍事同盟は、日本の「安全」どころか爆音被害や米兵犯罪によって、日本国民の暮らしと安全を脅かしてきた元凶です。朝鮮戦争、ベトナム戦争では米軍の出撃基地にもなり、アフガン、イラク戦争では自衛隊の海外派兵が強行され、軍事緊張をつくりだす震源地になりました。日米核密約や米軍の特権を認めた地位協定、「思いやり予算」も日米安保があったからです。戦争放棄、平和的生存権をうたった日本国憲法との整合性が問われた歴史でもあります。「さらに30年、50年持続可能なものに深める」(岡田外相)のではなく、世界でも異常な対米従属の解消と基地撤去をどう実現し、安保を廃棄していくか。今その努力が求められています。
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