新基地阻止へ権限駆使 稲嶺市長が語る=沖縄・名護
稲嶺進名護市長(中)と懇談した仲本会長(右)と比嘉末美事務局長
沖縄県の稲嶺進名護市長は6日、市内で開かれた集会で、辺野古新基地建設阻止のため、翁長雄志知事の訪米に同行した成果を市民に報告しました。東アジア共同体研究所が主催したもの。
稲嶺市長は「『正しいことをしている』と信念を持ってやれば、私たちがやっていることは必ず通じる。人間は顔を見て話し合えば通じると思う」と県民の総意を伝えるために直接、会談して要請と対話を重ねた手応えを強調しました。
さらに「私たちは、決して孤立していない。世界中に支援をしてくれている人がたくさんいる」と訪米中のさまざまなエピソードを披露。県議や市議、首長や経済人など30人で構成した訪米要請団の具体的な行動にも触れ「私のグループだけでも、70人以上の人と会って対話・要請を繰り広げた」と述べました。「この行動をきっかけに、米国で辺野古新基地建設反対の運動が広がるだろう」と今回の訪米の成果を語りました。
訪米に先立ち名護民主商工会(民商)は5月26日、稲嶺市長と懇談。新基地建設の阻止に向けた具体的な手立てや、全国で広がる商店リニューアル助成制度の創設なども前向きに回答しました。
新基地建設阻止について、稲嶺市長は「翁長知事は第三者委員会の提言を受ければ、7月にも埋め立て承認を取り消すことになる」と述べ、「私も市長の持てる権限を駆使して頑張りたい」と決意表明。作業用ヤード設置のための漁港使用、水路変更などに市長の許可が必要と強調し、「政府の思う通りにはいかない」と断言。市民の暮らしと福祉、教育、平和を守るために市民の目線で頑張る決意を語りました。
懇談では、比嘉末美事務局長が住宅リフォーム助成制度と、商店版リニューアル助成制度創設についての要望を文書提出しました。
全国商工新聞(2015年6月22日付) |