化粧療法 内面からの輝きをお手伝い=メークセラピスト・大地良枝さん
「女性は『美』の感性を持っている。それを生かし、磨くことが大切」と語るのは、メークセラピストとして女性を応援する兵庫・姫路民商の大地良枝さん。メークセラピーとは、心理カウンセリングの手法を取り入れたメークの技法で、化粧療法ともいわれるもの。女性が自分自身と向き合い、内面から輝けるようお手伝いします。
心理学を学び、2年前の08年、メークセラピストとして「セラピールーム アクトレス」を起業した大地さん。現在はメークセラピー講座や養護施設での「お化粧療法」のボランティアなど積極的に活動しています。
養護施設でのボランティアは、お年寄りにお化粧して「きれいになりましたね」と終わるものではありません。認知症の人でも化粧することで感情を取り戻す効果があります。「若いときはお化粧したくてもできなかった」というお年寄りに対しても、丁寧に対応。「女性は、アイライン、アイシャドー、口紅、髪型を変えるだけで本来持っている『性』をよみがえらせることができるのです」と語ります。
長年大手化粧品メーカーで美容関連の仕事に携わり、販売員の指導をしていた大地さん。販売指導のなかで「なぜ、同じ商品で『売れる人』と『売れない人』がいるの」と考えました。
化粧品に対する知識も必要ですが、販売員の「内面=心」に着目した大地さん。メークをしっかりしていても心が疲れていれば表情に明るさや輝きがありません。「内面のケアこそ大切」であることに気づき、メークセラピストとしての道を切り開きました。
メークセラピーの講義をする大地さん
アクトレスには幅広い年齢層の女性たちが訪れます。「メークセラピーを受け、なりたい自分に近づくために努力する人や、悩んでばかりで失敗を恐れていた人が顔を上げ前に踏み出していく姿を見るとうれしいですよ」と話します。
「失敗することも必要。失敗を放り投げず考えること」と、数多くの講座を開き、新しいことにもチャレンジ。「結果を相手に見せないと信頼は得られない」と日々の努力の必要性を強調します。
ネイルやメーク、エステの資格を取得しても生かせていない女性が多い現状を受け、大地さんは昨年、「キャリア会」を立ち上げました。女性たちが資格を生かせる場所を作り、技術を磨いていく力をつける会にしています。
「将来はみんなで一緒に仕事ができたらいいなと思っています」と笑顔で語ります。
▽セラピールーム アクトレス
兵庫県姫路市別所町佐土1の100 ボヌールエトワール1番館302
TEL:079-251-2,301
サイト http://www.makeup-therapy.jp
|