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「交番でも駐車許可証を発行」
周知徹底と弾力運用を約束
全商連が強権的取締りで交渉
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駐車違反の取り締まりの問題で日本共産党の塩川議員と懇談するEさんとAさん |
駐車違反の取り締まりが強化されてから2年半。運送業者などから一定の期間を設けた『駐車許可証』を発行してほしいとの要望が強まっています。
全国商工団体連合会(全商連)は10月10日、駐車違反取り締まりの問題で警察庁と交渉しました。
警察庁はこの間、「交番でも『駐車許可証』は発行する。物流の必要性にも配慮し弾力的な運用を行う。機械的な取り締まり強化・厳罰化にならないようにする」などを約束していました。しかし、署内での周知徹底が図られず、強権的でしゃくし定規な取り締まりが後を絶たないことから、改善を求めたもの。
交通規制課の担当官は「駐車許可証は署長の権限で発行できる。周知が図られていないという実態を認識できた。(運用の実態についても)法の趣旨と違うという印象をもった。厳しくするだけがこの制度の趣旨ではない。地域の住民や事業者の声が反映されないといけない。駐車違反取り締まりのガイドラインは固定したものではないので、要望については反映させていきたい」と述べました。また、「駐車時間が数分で張られている」などの問題については、「監視員には運転者がいないかどうか確認してからやるように指示している。作業中に運転者が戻ってきたら、警告にとどめなければならない。柔軟な対応がされるように改善をしていきたい」と指導を約束しました。
警視庁へも同趣旨について申し入れ、「適切に対応したい」と周知の徹底と改善を図る旨を言明しました。
【解説】道路交通法が改悪され、06年6月1日から駐車違反の取り締まりが強化されました。民間監視員が駐車違反を取り締まり、車の所有者に反則金を支払わせるようにしました。
運送業者をはじめ飲食店などあらゆる業者に影響が広がったことから、全商連はこの間、警察庁に申し入れ、運送業者に「駐車許可証」を発行するように改善を求め、駐車許可証は交番で発行できることを確認し、県によっては一定の期間を設けた駐車許可証を発行させています。
埼玉県内の運送業者 営業に打撃
埼玉・川口民主商工会(民商)のAさんは2年半で46回の駐車違反のステッカーを張られました。違反金は85万円にも上り、「駐車違反で経営がつぶされる」と怒り心頭です。
Aさんは東京都内に家電製品などを配送・設置しています。配送して設置までの時間は早くても30分。駐車場やコインパーキングがないときは路上駐車をするしかありません。配送先近くの交番に駐車許可証の発行を要望しても「そんなものはない。聞いたこともない」と言われ続けてきました。「城東警察署で許可証が交付されたものの、配送車両を放置車両として取り締まるのは納得できない。配送車が放置車両と言えるのか。許可証を交番で迅速に発行するように徹底して」と強調します。
70台で都内への配送を行っている浦和民商のEさん=運送=も駐車違反のステッカーを張られたのは40回を超えます。
ステッカーを張られたときの記録を見ると、わずか7分のときも。納品後、車に戻ったところ、婦警さんにステッカーを張られ、抗議しましたが、無視されたこともありました。「1台の車が1日に40カ所以上も配達し、その度に『駐車許可証』を発行してもらうことなんかできない。期限を設けた駐車許可証の発行は緊急切実」と訴えています。
AさんとEさんはこの間、警察庁との交渉に参加して実態を告発し、日本共産党の塩川鉄也衆院議員とも懇談し、制度の改善を求めました。
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