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  トップページ > 業種のページ > 製造・小売 > 全国商工新聞 第3223号7月11日付
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業種 製造・小売
 

三菱自は下請けを守れ 損害補償と経営支援を水島製作所に要請=岡山県連と3民商

生産停止で部品メーカーに広がる苦境

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水島製作所への要請に臨む岡山県連の奥田伸一郎会長(右から2人目)

 燃料データ改ざんを発端とした不正問題で、三菱自動車(三菱自)水島製作所は4月下旬から軽自動車の生産停止が続いています。下請け部品メーカーは苦境に立たされており、地域経済にも深刻な影響が広がっています。岡山県商工団体連合会(県連)と地元の倉敷・総社・岡山の3民主商工会(民商)、全国商工団体連合会(全商連)は関連業者のヒアリングを行い、6月29日、下請け業者の救済を求め、水島製作所に要請を行いました。

1、2次下請けで509社

 岡山県連と3民商は水島製作所と取引がある下請け業者の調査を緊急に実施。生産停止の影響や損害補償などの要望(別項)をまとめ、6月29日に三菱自動車に要請しました。
 この要請行動には奥田伸一郎県連会長、福木実県連事務局長、全商連の中山眞常任理事らが参加。「繰り返される不祥事のたびに下請けは泣かされてきた」「下請けをパートナーとして大事にする企業に生まれ変わり、信頼を回復し地域への責任を果たしてほしい」と要請しました。
 水島製作所の岡山県内の1次取引先は34社、従業員約9400人。帝国データバンクの調べでは、県内の1、2次取引先は計509社、従業員2万3630人に上ります。
 自動車購入者や販売店などに対する補償は公表されていますが、現時点では、関連の下請け業者にはなんの補償も講じられていません。
 奥田会長は「三菱側から冒頭に謝罪もあり、『地域の中小企業の協力なくしてわが社は成りた立たない。コストカットだけがわれわれの仕事ではないと考えている。地域の皆さんに愛されてこそ、商売が成り立つんだということを肝に銘じて、ご要請の内容はしかるべく各部署に伝えていきたい』という趣旨の回答があった。要請の内容を誠実に履行してほしい」と話します。
 また、中山常任理事も「下請けの要望も聞いていくとのことだったので下請振興基準(注)に照らし、責任ある対応を求めたい。損害賠償と経営支援を求め、引き続き全商連としても県連と連携し、下請け救済のために全力を挙げたい」と述べました。

(注)下請振興基準 「親企業と下請中小企業とが相互の理解と信頼の下に協力関係を築き、共存共栄を図っていくことが必要である」ことから相互に守るべき事項を定めています。「(3)経済情勢の急激な変化に伴う下請事業者への配慮」では、「短期間における経済情勢の急激な変化により、親事業者が影響を受ける場合には、その影響は極力親事業者自身が吸収するとともに、下請事業者に不当に転嫁しないよう努めるものとする」としています。

[別項]三菱自動車への要望事項
(1)下請け関連企業の実態と要望をつぶさにつかんでいただくこと
(2)調査に基づき下請け業者への損害補償と経営支援策を講じていただくこと
(3)「振興基準」と貴社のCSR(「三菱自動車企業倫理」、右下表)を厳守した経営の改善に取り組み、地域の中核企業として責任を果たしていただくこと

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全国商工新聞(2016年7月11日付)
 
   

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