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  トップページ > 業種のページ > 料理・飲食 > 全国商工新聞 第3004号 12月19日付
 
業種 料理・飲食
 

新しい出会いを満喫「フードオリエン」50店に430人=静岡


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受付で参加店一覧とマップを受け取る参加者

 「参加できて良かった」「いろいろな店に出会えて楽しかった」ー。初めての開催にもかかわらず50店舗、430人が参加した静岡民主商工会(民商)主催の「フードオリエンテーリング」(フードオリエン)。会場となった静岡駅前の青葉公園は参加者の歓声であふれ、地域経済活性化の担い手として民商の役割も浮き彫りになりました。

 「かんぱ〜い」。フードオリエンが行われた11月16日、静岡駅前の飲食店街から、参加者の掛け声が何度も響きました。「どんな催しになるのか、不安や期待もあったけど、お店の雰囲気もよく、楽しかった」と話すのは池田武さん。もちろんオリエンは初体験です。


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フードオリエンの開会式。スタートの合図を待つ参加者

46店が会員以外
 参加50店舗のうち46店舗は会員以外のお店。なかには「心配になって民商という団体をネットで調べて参加した」という店もありました。その一人「ほうとく酒蔵」の店主、望月宏臣さんは「新しいお客さんが入ってくれた。うれしいね。次も参加するよ」と笑顔で語ります。参加した女性も「気になっていたけど、こんないいお店だったなんてびっくり。ランチもやっているのでまた来ます」と、新しい出会いを満喫していました。
 参加者は事前にチケット(3000円)を購入し、3〜4人1組で指定された3店を2時間以内に回ります。
 会場の青葉公園は、スタート(午後7時)前には人だかりができ、「何かイベント?」と通りすがりの市民も注目するほど。
 参加店舗は居酒屋からイタリアンレストラン、ダーツバー、すし店、ショットバー、パブ、ラーメン店などと多彩です。店を開けると「いらっしゃい」の声が出迎え、静岡名物・黒はんぺんなどに加え、ホルモン煮込み、パスタなど自慢の料理が並びます。
 ライブバー「ピンパーズパラダイス」は、この日のためにライブ演奏まで企画。店長は「普段こういうお店には来ないお客さんが来てくれて新鮮でした」と感激していました。
 最後の楽しみが「抽選会」です。参加店舗の飲食券などが当たるもので、この日準備したのは200人分。発表のたびに「当たったー」の歓声が上がり、飲食券を手に再び夜の街に繰り出すグループも続出。新しい出会いと弾む会話が町を包みました。


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200店を訪問
 静岡民商の取り組みのきっかけは、県内の藤枝民商が行ったオリエンテーリング(昨年11月)の視察でした。
 静岡市の飲食店も不況の影響を受け、お客が減少していただけに「オリエンが元気な街をつくるきっかけになり、地域も活性化できると考えたんです」と黒田貴実行委員長=リサイクルショップ=(民商副会長)は言います。
 7月に実行委員会を立ち上げたものの、初めての挑戦。苦労もありました。「なかでも大変だったのが参加店舗を増やすことでした」と黒田さんは振り返ります。
 9月に入っても10店舗に届かないまま。実行委員会の議論も白熱しました。「このままでは成功しない」「あきらめたら静岡で二度とオリエンはできない」。
 対象地区にある飲食店は、大手チェーンを除いて約200店舗。実行委員会は全ての店舗訪問に挑戦。「新しいお客さんも来る」「一緒に街を元気にしよう」。全国のオリエンを紹介した商工新聞を広げながら、連日お店を訪ね歩きました。
 「参加費用は3000円」との説明に「うちの店の単価を知っていますか」と断る店もありましたが、知り合いの店に参加を訴える店主も現われ、業者のつながりと口コミをいかした呼びかけが大きな力となって、一気に参加店が増えました。
 チケットの販売も10月上旬に100枚と遅れていましたが、終盤には役員中心に、支部に訴え1カ月ほどで一気に販売しました。


まちを元気に
 「こんなに多くの人が集まってくれるとは」と実行委員の1人でもある芦刈聖也さん=サイディング。「やっぱり業者の願いに応えた企画は必ず成功する」と確信を深めています。参加者からも「次はいつ開催するの」とうれしい“催促”も。黒田実行委員長は「次回は準備万端で、お店にもお客にも喜ばれる、そして街がもっと元気になるようなフードオリエンにしていきたい」と笑顔で話しました。

全国商工新聞(2011年12月19日付)
   
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