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  トップページ > 業種のページ > 料理・飲食 > 全国商工新聞 第2949号 11月1日付
 
業種 料理・飲食
 

夜の街オリエンテーリング 26店に140人=石川・金沢白山

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金沢の夜の街を活気づけたオリエンテーリング

 各地の民主商工会(民商)が取り組む商工交流会や夜の街オリエンテーリングが盛況です。商売を語るとともに、仲間の知恵と工夫を学び合って経営を発展させようとしています。夜の街オリエンテーリングでは、にぎやかな声が広がり、飲食街が活気づいています。

 石川・金沢白山民商は10月12日、石川県内の中心的な飲食・歓楽街=金沢市の片町・木倉町で第1回のオリエンテーリングを開き、26店舗、140人が参加し大きな成功を収めました。
 歓楽街では、リーマンショック以降、不況などでお客が激減。「とにかくお客が来ない」「厳しい」という会員内外からの経営相談や融資相談が続く中、民商片町支部のK支部長(スナック経営)が「街と店を活性させよう」と、オリエンテーリングを行うことを民商に提案。「オリエンテーリングを成功させるための実行委員会」を発足させ、自ら実行委員長に立候補しました。
 当初、参加店はわずかでしたが、K実行委員長や会長を先頭に、飲食店を訪問。埼玉・坂戸民商が行ったオリエンテーリングのチケット(見本)や趣意書なども持参し、粘り強く参加を呼びかけてきました。
 地域を活性化させるイベントということもあり、金沢市役所も後援を決定。さらに当日はNHKテレビとラジオが宣伝したことも集客の成功につながりました。
 参加者からは「本当にいい企画。1カ月に1度はやってほしい」「ありがとう。楽しかった」「たくさんの方に店を知っていただき感謝。次回があるなら、回りのお店も誘って町中で盛り上げたい」など、企画の成功とともに民商への期待の声も寄せられています。
 金沢白山民商では夜の街のにぎわいを取り戻すため、次回は参加者・店をさらに広げ、地域経済の活性化と民商の魅力と伝えていくことにしています。

〈参加者のルポ〉
あっという間2時間すぎて
 「楽しかった」「あっという間やった」-。平日の夜というのに、140人のにぎやかな声が料飲街に広がった「第1回金沢・夜の街オリエンテーリングin片町・木倉町」に参加しました。不況にあえぐ飲食店街にひと時の活気を取り戻しました。
 「3500円の参加費で知らない店3軒をはしごでき、抽選で最高1万円の飲食チケットが当たる」という触れ込みに集まったのは、労働者、業者、市民、大学研究者の顔も混じっていました。
 私たちのグループ(4人)が最初に入ったのはスナック。「5000円分のお店の飲食券4枚を景品に出したのよ」とママさん。中学生の時に父親が開業して30年。7年前にこの地に移ってきました。オーナーだった父親が片町で築いてきた看板を守り続けている、きれいで素敵なスナックでした。
 2軒目は、居酒屋。奥の小上がりに通されて掘りごたつ式のテーブルに出てきたのは、小鉢や切れ味の鋭い刺し身、それに鯛飯のおにぎり。グループの一人が大の釣りキチで、7月に70センチの大物の真鯛を釣り上げたこともあって、おかみさんも加わって魚談義が弾みました。
 3軒目は、日本料理。すでに先客でカウンターは満席。付け出しはイクラ。越乃寒梅を冷やで注いでくれます。ここが最後の店なので、「お薦めはなにやった」と民商の婦人部員に聞くと「みみダコと、アジのなめろう」とのこと。絶品でした。締め切りまでもう10分。店のお品書きに後ろ髪をひかれます。
 スタートから2時間はあっという間。続々と集合してくる顔には、笑顔がいっぱいです。「最初のスナックでカラオケを唄ってのどがかれた」「いい店やったね」。食事券などが当たる最後の抽選会も当選者の名前が告げられるたびに大きな歓声と拍手が上がりました。
 地域おこし、仲間づくりに新たな切り口を開いてくれたオリエンテーリング。私たちの地元でも挑戦していきたいと考えています。

   
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