リフォーム助成改善・再開へ=岩手・北上
岩手・北上民主商工会(民商)は2月16日、市交渉を行い、住宅リフォーム助成制度の再開と商店版リニューアル助成制度の創設などを求めました。北上建設組合、北上塗装組合、北上左官組合と合同で行ったもの。北上市の高橋敏彦市長をはじめ担当課の責任者が対応。全体で7人、民商から3人が参加し、約1時間にわたり意見交換を行いました。
リフォームの再開が明らかになった高橋市長との懇談
北上市は2011年、人口が減少している地区への定住推進や市内住宅関連産業など地域経済の活性化を図るため、住宅リフォーム助成制度を実施しましたが、1年間で中止。14年4月から「人にやさしい街並み形成事業」として住宅や店舗工事への助成制度を開始しましたが、「住宅はバリアフリー工事のみ」「店舗の改修は道路に面したものだけ」など使い勝手の悪いものでした。「対象が限定的で使いづらい」との声が業者や市民から寄せられ、改善が求められていたものです。
参加者はそうした声を紹介しながら、群馬県高崎市の店舗リニューアル助成の経済効果なども説明。高橋市長は「住宅リフォーム助成制度を再開する方向で3月議会に追加補正予算案を提出する」と明言し、5月連休明けごろからの再開が明らかになりました。
また、商店版リフォーム助成制度の創設についても前向きに検討すると述べた上で、「サービスを受ける商店や飲食店から声を上げてほしい」と意見を述べました。
参加者はリフォーム事業の再開を喜びながら、「消費税増税後、なかなか景気が回復しない。地域活性の起爆剤になれば」と期待を表明していました。
プレミアム商品券発行 登録・活用呼び掛け=群馬県・前橋
各地の自治体は、国の14年度補正予算「地方消費喚起・生活支援型」交付金を活用した施策の具体化を進めています。群馬県前橋市では4月から市内の店舗、事業所などで使えるプレミアム付き商品券の発行を決定。前橋民主商工会(民商)は、取り扱い店舗への登録を会員に呼び掛けています。
商品券は「消費税率の引き上げに伴う消費支出の低迷に対する消費の拡大と、地域内の取扱店の売り上げ拡大による商業活性化対策の一環として」実施。「一般市民向け商品券」の販売価格は1万円で、プレミアム率は30%。地元業者を利用する「一般商店専用券13枚(6500円分)」と、「大型店・一般商店併用券13枚(6500円分)」のセットで、3000円のプレミアム部分に国の交付金を活用しています。
プレミアム率20%の「観光客向け商品券」も用意。合計30万セット、総額15億円分を発行します。一般市民向けは3月31日まで往復はがきで受け付け、4月25日から来年1月31日まで利用可能です。
取り扱い店舗は、小売や飲食、サービスから造園、リフォーム、電気工事など幅広い業種が対象に。1月15日から登録申し込みが始まり、1070店舗(2月27日現在)が登録するなど業者からも期待が高まっています。
前橋民商は、数年前にプレミアム付き商品券の実施を市に要請しましたが、「予算がない」と受け入れられませんでした。今回の決定を受け、「国の交付金が出て自治体も具体的な施策を打ち出せた。ぜひ活用を」と会員に取扱店の登録を呼び掛けています。
さっそく登録をしたMさん=理容=は「3000円のプレミアムは大きいので、お客さんからの期待も感じるし、町の活性化にもつながると思う。お客さんが使いたい店で使えるよう、全店舗に登録してほしい」と話しています。
全国商工新聞(2015年3月16日付) |