住宅リフォーム助成スタート 県制度化は九州初=佐賀
佐賀県は10月20日から、「県住宅リフォーム緊急助成事業」の申請受付を始めました。県内全20市町が窓口。県レベルでは秋田などで実施されていますが、九州では佐賀県が初めて。制度創設は佐賀県商工団体連合会(県連)が、6年前から要望してきたもので、「制度を活用し、地域経済の活性化、仕事おこしにつなげよう」と呼びかけています。
県段階で九州初
同事業は「県内の住宅にかかわる修繕・模様替えなどの取り組みを支援することにより県経済の活性化を図る」のが目的。実施期間は2014年3月末までの3カ年です。
助成は「基本」と「加算」の2本立てで、地元業者による施工が条件。それぞれ上限は20万円で、最大40万円が助成されます。
「基本」はマンションも含めた持ち家の一般的なリフォーム(増改築や内装工事、畳替えなど)に対する助成で、50万円以上の工事に対し、工事費の15%を助成するもの。これに加え(1)耐震改修(上限10万円)、(2)エコ改修(3〜5万円)(3)ユニバーサルデザイン化(1〜5万円)(4)県産木材使用(5万円)(5)3世代同居(5万円)の5項目で、加算助成されます。組み合わせは自由で、浴室、便所工事、二重窓の設置工事などが対象です。
財源は県が積み立てたリフォーム支援基金で総額20億円。初年度予算は7億円で、2500人ほどの利用を想定。来年度は10億円程度になる見込み。
県制度に加えて12市町で上乗せ
県内では鹿島市が今年4月から住宅リフォーム助成を、多久市では新婚家庭を対象に増改築助成を実施していましたが、県の制度創設によって全20市町でリフォーム助成制度が実施されることになります。また12市町では独自財源で県の助成に上乗せ。多久市、鹿島市では独自制度と併用が可能です。
一般的なリフォーム助成を創設したことについて県の担当者は「工事内容を限定するよりも、一般的なリフォームの方が地元業者が仕事をできるし、地域経済の活性化につながると考えた」と語りました。県内の各民商では、「会員に制度を知らせ、営業活動もして大いに活用しよう」とさっそくビラなどでPRしています。
全国商工新聞(2011年11月28日付) |