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  トップページ > 業種のページ > FC情報 > 全国商工新聞 第2905号 11月30日付
 
業種 FC情報
 

揺れる「ジー・コミ」加盟店はどうなる?

 「ITTO個別指導学院」や駅前英会話塾「NOVA」を引き継ぐなどで話題になったFC本部「(株)ジー・コミニュケーション」(本部名古屋市)の代表・稲吉正樹氏が所有株式の大半を売却、代表権を放棄しました。買収企業は外食の(株)フーディーズです。
 「ジー・コミュニケーション」は学習塾や焼き肉、居酒屋など幅広く事業を展開、資本金37億円を超え、グループ全体の社員数は1700人以上、FC加盟企業は600近くになっています。
 証券取引法違反、脱税問題などの行為も明らかになり、「企業膨張路線」が破たんした形です。今、加盟店からは「新しく代表権を握った企業からの加盟店への説明もない」「旧来の役員にこれからどうなるのか質問しても明確な回答がない」という不安と怒りの声が上がっています(11月17日現在)。
 FC本部の経営破たんは珍しいことではありませんが、これだけの規模のFC本部のこのような事態は多くありません。これまで、代表権をもつ稲吉氏の手法で規模を拡張してきただけに、これからは全くの未知数です。
 コンビニ業界での企業合併などでは、不十分ながらそれなりに加盟店に対する説明会や情報提供がありますが、今回の場合、「突然」という感じが強く、問題は深刻です。特に「ジー・コミ」は、加盟店の横の連絡を極度に嫌う面があり、多くの加盟店は加盟店との連絡を取り合うことも困難で、孤立した状態に置かれ、いっそう不安が強いのが実態です。
 本来、FCビジネスは本部と加盟店の協働関係が重要であるだけに、本部と加盟店の関係の「不正常」さが、あらためて問われる「事件」です。私たち加盟店協会は、同本部が、(社)日本フランチャイズチェーン協会の正会員で、稲吉氏は理事でもあったことを踏まえ、協会としての適切な対処も求めていきたいと考えています。


(全国FC加盟店協会事務局長 植田忠義)

   
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