加盟店との関係改善への動き
フランチャイズ本部でつくる(社)日本フランチャイズチェーン協会は、環境対策など、今後の業界の課題を達成していく上で、本部と加盟店のより良い関係の構築が重要な要になっているとして、「FC本部と加盟店のよりよい関係のあり方研究会」を発足させました。
構成は、本部、加盟店、有識者、消費者で、座長には明治大学大学院の上原征彦教授が就任。月1回のペースで会合を開き、年内に結論を出す予定です。
9月25日に開かれた第1回の会合では、セブン‐イレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルKサンクス、ミニストップの5社の加盟店3000店を対象にアンケート調査を実施することや、協会内に「加盟店相談センター」を設置すること、本部・加盟店の懇談会の開催などを決めています。
一方、セブン‐イレブン本部は、一斉に26人のオーナーに「契約解除通知」を発送しています。また、am/pmジャパンは、経営不振で対本部への未払い金がたまっている加盟店に対して、契約解除・店舗閉鎖をすすめています。実態は、裁判闘争を含め、本部と加盟店の紛争は多発傾向にあります。
また、「コンビニ加盟店ユニオン」の発足など、加盟店の自主的な組織づくりの動きも広がりを見せています。コンビニ本部は、基本的にこうした加盟店の自主的組織を「フランチャイズシステムの統一性」や「企業イメージ」を壊す存在として「否定的」な見方をしています。
全国FC加盟店協会は、フランチャイズビジネスの存在が地域経済の活性化に積極的役割を果たす可能性をもっていると見て、それは「本部と加盟店の協働の事業」という考え方を貫いています。(社)日本フランチャイズチェーン協会のイニシアチブの発揮で、本部と加盟店の「対立」関係の改善に向かうことができるのか、注目しています。
(全国FC加盟店協会事務局長 植田忠義)
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