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波紋広げる公取調査
セブン‐イレブン・ジャパンの「加盟店の値下げ販売への制限行為」は独占禁止法で禁じている「優越的地位の乱用」にあたるという疑いでの公取委調査は業界の大きな関心事です。公取委は、加盟店からの聞き取り調査も進めており、やがてこの調査も終結する見通しです。自ら公取委に「値下げ販売で圧力を受けた」事実を「申告」する加盟店もあります。また、新たに「値下げ」販売に踏み切る加盟店も出ています。
セブン‐イレブン本社は、加盟店に対する謝罪も説明もなく、世間に向けても今回の事態に関する見解を明らかにしていません(3月17日現在)。同本部は公取委の被疑事実を真っ向から否定する立場にあると思われます。
当会は、フランチャイズ取引に数多く存在する「不公正」にメスを入れる第一歩で、歴史的に意義がある、という評価をしています。その上で、セブン‐イレブン本社に対し、加盟店に説明責任を果たすこと、そして、改めるべきは率先して改めること、公取委の被疑事実に反論があるなら、正々堂々と見解を述べることなど、業界トップ企業の模範を示すべきだ、という当会の意思を伝えています。
加盟店の間では、「本部の強権的支配に風穴が開いた」という共感が多数。また、「値下げ販売によるメリットがある」という反応と、「面倒な作業の割にメリットは少ない」「消費者の反応は冷静で、値下げしたから売れるというものでもない」という声もあります。できれば値下げしないで売り切りたい、「値下げ競争は自滅行為」というのも加盟店の多数の声です。
セブン‐イレブン以外も加盟店の値下げ販売を容認しておらず、この問題はコンビニ業界全体の問題です。また、「優越的地位の乱用」はほかにもある、この問題に限定しないで、不公正取引の是正の動きを発展させることが大事だ、と日を追って波紋を広げています。
(全国FC加盟店協会事務局長 植田忠義)
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