一人親方労災組合を設立 「安心して現場に出られる」=大分・大分民商
会員から安堵の声
「大分民主商工会建設業一人親方労災保険組合」の設立総会の様子
大分民主商工会は8月29日、一人親方労災組合の設立総会を開催、9月1日付けで「大分民主商工会建設業一人親方労災保険組合」を設立しました。建築関連の会員から「これで安心して現場に出られる」と安堵の声が寄せられています。
総会では、組合規約、事務取扱規定、災害防止規定、予算案などを提案し、全会一致で可決しました。また、一人親方労災組合設立の意義について、(1)会外の一人親方が組合に加入するために民商に入会、拡大につながる(2)元請け先から現場入場の条件として、加入が求められていることに対応(3)従業員やアルバイトの採用について、年度途中で変動がある場合、中小企業主等事務組合への変更もできるので労災保険の制度間で柔軟に変更できる-なども確認しました。
民商にはこれまでも労働保険事務組合はありましたが、建築業者から「元請け先から労災保険に加入するよう求められたので、一人親方用の労災保険に加入したい」「労災は自分を守るために絶対必要や」「万が一、けがをして補償がなかったら経営を続けられない」という声が寄せられ、設立に向け準備。書類等作成に当たっては、既に設立した民商から資料やアドバイスをもらいました。
「一人親方労災」が民商で扱えるようになり、秋の運動に向けて会員拡大への期待が高まっています。
▽一人親方労災保険組合とは…
労働者ではない一人親方は、労働保険に入ることができません。しかし、業務内容等によって保護することが適当とみなされる場合、特別に任意加入が認められ(一人親方の「特別加入制度」)、ケガなどをした場合でも労働者と同様の休業補償や無償で医療が受けられます。
特別加入の手続きは、都道府県労働局長の承認を受けた特別加入団体が行います。全国の民商ではこの団体として「一人親方労災保険組合」を設立し、「安心して働きたい」という要求に応えています。
全国商工新聞(2017年10月2日付) |