住宅リフォーム助成制度を延長 新年の仕事確保に期待=新潟・上越
米田市長(右)とガッチリ握手する関沢支部長。その隣は宮沢副支部長
「冬場に仕事を確保できるのはありがたいな」-。新潟県糸魚川市が実施している「住まいる環境リフォーム補助金制度」が話題を呼んでいます。昨年10月4日にスタートし、10日余りで申請者が380人を超え、受付を終了しました。市は急きょ、第2弾を実施。上越民主商工会(民商)糸魚川支部の会員も「新年の仕事が確保できる」と期待を寄せています。
大好評で予算総額1億円に
糸魚川支部の関沢達夫支部長と宮沢文雄副支部長は11月25日、初めて市長と懇談。「こんなに反響があるとは思わなかった」と米田徹市長は最初の受付が締め切られた後、第2弾の実施をいち早く決め、「12月議会に7000万円の補正予算を提案。工事完了時期は2011年5月末まで延長したい」と話しました。「冬になるとお客さんも工事をするのを嫌がるので、春先まで工期を伸ばしてくれて良かった」と関沢さんと宮沢さんは顔を見合わせて喜びました。
同市の「住まいる環境リフォーム補助金制度」は20万円以上のリフォームに対して10万円を上限に3分の1を補助します。予算総額は1億円を超えました。
屋根に登ってリフォームする宮沢副支部長。助成制度が実現して喜んでいます。
対象工事を拡大
内装工事だけでなく、屋根ふき替え、サッシ入れ替え、外壁、塗装、車庫、庭、塀、門、柵など対象工事を広げ、「せっかく実施するのだから、幅広い建設関連業者が仕事を確保できるように」と米田市長が提案しました。
第1弾は380件の申請を受け付け、申請額は約3700万円。119社が仕事を受注し、工事総額は約2億9677万円に上り、8倍の経済効果が見られました。
民商糸魚川支部ではチラシを作って顧客に配りました。小島弥市さんは「廊下の張り替えをしたいと思っていたお客さんがこの制度を利用。みんなに喜ばれている」と笑顔。廊下の床の張り替えとサッシの取り替えなど40万円の仕事を受注しました。小島さんの顧客のYさんは「10万円の補助が大助かりよ。この家もあと20年はもってほしい」と話していました。
床下の床を貼り替える小島さん
糸魚川支部では昨年5月、役員会で「全国的に広がっている住宅リフォーム助成制度を市に要望しよう」との声が上がり、署名に取り組みました。関沢支部長は率先して地元の建築組合や職業訓練校、大工仲間を回って署名を集めました。
6月議会では日本共産党の新保峰孝議員が岩手県宮古市の取り組みなどを紹介し、制度の創設を要望。米田市長は「検討する」と答えていました。支部では9月議会に請願書の提出を準備していたところ、米田市長は8月23日、制度をスタートさせることを記者会見で発表しました。
「まさかこんなに早く制度が実現するとは。屋根と外壁の工事を請け負うこともできたし、大工仲間も喜んでいる」と関沢支部長。宮沢副支部長もテラス工事を受注。「自分たちもうれしいけど、お客さんも助かっているよ」と笑顔です。
建築組合連合会糸魚川支部の杉澤多一支部長は「景気が冷え込んでいるから、助成制度はありがたい。制度を活用して仕事を確保したい」と意気込んでいます。
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