リフォーム助成実現へ多彩に運動
住宅リフォーム助成制度の創設を求め、各地の民主商工会(民商)は自治体交渉を行い、首長が実現に向けて積極的な姿勢を見せるなど変化をつくり出しています。制度が始まった自治体では、地域住民から喜ばれ、建築業者も仕事を確保しています。
「継続性ある制度に」市長が回答=宮城・気仙沼本吉民商
気仙沼市の菅原市長(右から3人目)に住宅リフォーム助成制度の創設を求める気仙沼本吉民商の代表
「先進の宮古市や石巻市に職員を派遣し、検討していきたい。私としては継続性のあるものを、と思っている」―。宮城県気仙沼市の菅原茂市長は先ごろ、気仙沼本吉民商との懇談で住宅リフォーム助成制度の創設に向けて積極的な姿勢を示しました。
市は8月26日、17の建築団体に呼びかけて「住宅リフォーム会議」を開き、民商もオブザーバーで参加しました。各団体から「ぜひ実現してほしい」「手続きは簡便なものにしてほしい」「いつできるのか」「市で具体的な案を作って、もう一度会議を開いてもらいたい」など期待が寄せられました。
これを受け、民商では会議に出席できなかった3団体の組合長や支部長を訪問。表具内装組合の組合長は宮古市の記事を使った説明に対して「よく分かりました。わざわざありがとうございます」と話し、商工新聞の購読を快諾しました。
民商では約8年前から住宅リフォーム助成制度の創設を求め運動。この間、2度にわたって同制度の創設を求める請願を行い、2度とも採択されていました。
日本共産党の秋山善治郎市議が6月市議会で制度創設を要望。商工新聞では岩手県宮古市で創設された住宅リフォーム助成制度が大反響を呼んでいることが紹介され、菅原均会長、千葉哲美事務局長、秋山善市議が6月14日、宮古市を訪問。滝澤肇建築住宅課長に説明を受けました。
気仙沼市も石巻市と宮古市に職員を派遣。民商の問い合わせに対して気仙沼市の職員は「宮古市では業者と相談すれば実情にあった制度になるし、業者の意気込みも違ってくるとアドバイスしてくれた」と話していました。
「地元業者助けねば」市長と初めて懇談=新潟・村上民商
村上市の大滝市長(左から2人目)に住宅リフォーム助成制度の創設を訴える村上民商の役員ら
新潟・村上民商は9月16日、住宅リフォーム助成制度の創設を求めて村上市の大滝平正市長と懇談し、「前向きに創設を検討したい」との回答を得ました。民商が市と懇談するのは今回が初めて。
竹内喜代嗣会長、渡辺善幸副会長、阿部恵子理事ら5人が参加。日本共産党の相馬エイ市会議員が同席しました。
竹内会長は「住宅リフォーム助成制度は、市議会でも請願が採択され、多くの市民・地元建設業者が望んでいる。ぜひ、早期の創設、実施を」と訴えました。大滝市長は「住宅リフォーム助成制度は、非常に良い制度だと認識している」と述べました。
また、「盆以降、建設業者の仕事は一段と減っており、年を越せるか深刻な事態だ。中小業者の仕事確保や地域経済の振興のために地元業者を支援してほしい」との訴えに、市長は「村上市では、観光に力を入れているが、それだけでは地域の雇用や活性化は生まれてこない。地元の中小零細な業者を大事にし、経営を助けなければならない」と述べました。
参加者は「やって良かった。今後は制度ができるまで、窓口担当部課と交渉を重ねよう」と話していました。
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